投稿作品集 > 柚子とハルカ ~女子応援団編~ 改訂版 p.01

このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。



■ 柚子は見た!!(1) ■

これは凄いです。強烈です。

私は動画サイトにアップされていた、どこかの高校のバトン部の練習風景を撮影した動画を見て目を丸くしてしまいました。

部活の練習中の様子を撮影したものを動画サイトにアップすること自体はよくある話ですが、私が見た動画はちょっとやそこらの動画とは訳が違います。

その動画に映されていたのは20人近い女子部員達で、彼女たちは、モデルの様な美人系からアイドルの様なカワイイ系、更には少しきつい感じのするお姉さんタイプや、背丈が低くまだ顔にあどけなさの残る、一見すると小学生を思わせる様な妹タイプなどなど、どの子も目鼻立ちが整い、均整のとれた顔付をしていて、一言で美少女と片付けるのが勿体ないぐらいの女の子揃いでした。

同性である私の目から見ても可愛過ぎるぐらいの女の子たちは、手具と呼ばれる両端にゴムの錘を付けた演技用のステッキを握り締めていたので、彼女たちがバトン部の部員達である事が判ったのです。


可愛い女の子達がバトンの練習をしている動画だけなら、“この子達可愛いな”と感想を持つだけですが、この動画に映し出されたバトン部の練習の様子が一般的な常識をはるかに逸脱していたから、私は驚いてしまったのです。

まず、24名の女子部員たちは二つのグループに分かれていました。一つは純白のレオタードを身に着けているグループと、もう一つは何も身に着けてはいない、丸裸のグループです。

この丸裸と言うのは、まさに言葉の通り、何一つとして身に付けてはいないのです。

丸裸の女の子たちは、映像からでも見てわかるぐらい肌理の細かい柔らかな肌をしていて、形や大きさの異なる乳房を惜しげもなくさらけ出し、下腹部の茂りはどの子も綺麗に切り揃えていましたが、中には本来生えていてもおかしくはない年齢のはずなのに、思春期前の少女みたいにツルツルな子もいました。

ツルツルお股の子は先天的に無毛ではない事ぐらいは、その下腹部をアップした映像で見て判ります。最近のカメラは細部に至るまで綺麗に写し撮る事が出来るので、彼女の下腹部にレンズが寄ると、カミソリか何かで剃り落した跡がみえたのです


どうして、この子はアソコの毛を剃り落したのでしょう? その答えは、もう一つのグループである、レオタードを身に着けている女の子達を見れば解ります。

彼女たちが着ているレオタードは、着ると言うよりも張り付くと表現していいほどピッチリとしたレオタードです。乳房の形や膨らみ具合、ウェストのくびれにおへそのすぼみまで、少女たちのあらとあらゆる身体の特徴をレオタードの上に綺麗に焼き付けていました。

レオタードの裾は、骨盤の辺りから股にかけて鋭角に切れ込みが入り、股座を潜る時には、かろうじて女性器を隠す程度のわずかな布幅しかなかったのです。

こんな危なっかしいレオタードを着るには、陰毛の手入れが欠かせません。もし、手入れを怠れば、恥ずかしい縮れ毛を見せびらかす事になってしまいます。ですから、少女たちは丁寧に若草を切り揃えたり、ツルツルに剃り落したりしていたのですね。



■ 柚子の事情(1) ■

そうそう、映像の女の子達に気を取られて忘れてました。

どうして私がバトン部の動画を見ていたのか、その理由をお話ししないといけませんね。

私の通っている北郷高校には、女子応援団部と言う部活があるのです。

わざわざ応援団部の前に“女子”と付けているのには訳があって、昔は男子応援団部と女子チアガール部と言う二つの組織があったのでしたが、これも時代の流れと言うのでしょうか、男子応援団部に入団する生徒の数が年々減って行き、私が北高に入学する数年前に男子応援団部は廃部になったのです。

そこで、男子応援団部が廃部した年に、紛いなりにも北郷高校創立以来の伝統を誇る応援団部の名称が消滅するのを惜しんだ当時の女子チアガール部の部長さんが、応援団部の名称を引き継ぐことにしたのです。

こうして、女子チアガール部は名称を変えて女子応援団部として新たな歴史を歩み始めたのです。


ではナゼ、男子応援団部は廃部になって、私が所属している女子チアガール部だけが名称を変えて生き残っているのかと言えば、それには二つの理由があるのです。

まず、ひとつめの理由ですが、古くから北郷高校では女子の情操教育の一環としてダンスの授業が取り入れられているのです。

ダンスと言っても、私たちが習っているのは、ダラダラな服装をして派手な音楽に併せて踊ると言う、最近、体育の授業に取り入れられたヒップホップダンスではなく、レオタード代わりにスクール水着を身を包み、クラシカルな音楽に併せて身体表現をする創作ダンスです。

授業の一環で創作ダンスを習わされている私たち女子生徒は、大なり小なり日常的にダンスに触れ合う機会があるので、応援団部に入って応援の振り付けを覚える事は特別な事ではないのです。そう言った環境が応援団部に対する敷居を低くしているのかもしれません。

それと、もう一つの理由ですが、これは女の子の特性と言うのかな? 女の子と言うのは男の子が頑張っている姿を見るとついつい力を入れて応援したくなる生き物なのです。

そんな女子生徒の中でも特に思春期特有のノリの良さを持つ女の子達が、毎年お友達を誘ってチアガール部に入部するのです。


女子生徒達が日常的にダンスに接する機会に恵まれていて、それでいて、献身的な女子生徒たちの支えもあって、女子チアガール部は女子応援団部として名を変えても廃部に至らずに現代まで続いているのです。

毎週のようにダンスの授業でダンスの振り付けを覚えていますが、私は余りダンスが好きじゃありません。別に、振り付けを覚えるのが苦手と言う訳じゃないのですが、どうも、人前で踊りを踊ると言うのが恥ずかしく感じるのです。

しかもですよ、ダンスの授業はレオタード代わりにスクール水着を身を包んで授業を受けないといけないのです。どうも、それが恥ずかしくて、ダンスに身が入らないのです。

特に、男子が見ている前で練習をする時は、身体中が火照って、アソコが痺れるような感覚に襲われるのです。先生なんかは「恥ずかしがらずに堂々と演技をなさい」なんて注意するのですが、堂々とダンスが踊れたら苦労はしません。

そんな私が人前で、しかも、大勢の人たちの前で応援ダンスを踊る女子応援団部に入部する羽目になったのです。


その入部のきっかけとなったのが、私のお友達の朝倉初菜ちゃんに「ユズちゃん。私と一緒に応援団部に入部してよ」と泣き付かれたからです。

はじめは初菜ちゃんの頼みを断ろうとしたのですが、半分涙目になりながら私に頼み込む彼女の姿を見ていると、断りづらくなってしまい、応援団部に入部したのです。

応援団部の練習と言えば、ダンスの授業よりも厳しいと言うし、正直不安なのです。不安と言っても、事情はともあれ、入部してしまった以上は頑張るしかありません。

そう言う訳で、少しでも応援の雰囲気が知りたくて、動画サイトで他校のチアリーダー部の動画を検索しているうちに、あの、ちょっと変わったバトントワリング部の映像を見つけたのです。

それが、私があの映像を見ていた理由なのです。



■ 初菜の事情 ■

私は地元で名の知れた朝倉三姉妹の次女、朝倉初菜です。

私、今、とても追いつめられているのです。何に追い詰められているかと言えば、姉の雪菜姉ぇに「女子バレーボール部に入るか、それがダメなら女子応援団部に入れ」と強要されているのです。

私、雪姉ぇみたいに運動神経はよくないし、人前で何かをするのも苦手です。そんな私にバレー部に入るのも応援団部に入るのも、無理な話なのです。いいえ、無理どころか、出来っこない話です。

でも、そんな事雪姉ぇの前で言える訳がなく、こうして悩んでいるのです。うちの雪姉ぇって、怒らせるととっても怖いんだよ。

どうして、雪姉ぇが私にバレー部か応援団部に入部するように強く言われているかというお話をしないといけませんね。

まず、私をバレー部に入れたがっている理由ですが、雪姉ぇが北高に在籍していた三年間、バレー部で汗を流していたのです。雪姉ぇにしてみれば、妹の私にも北高に入学したなら自分の青春時代を過ごしたバレー部に入ってもらいたいと言う思いからでしょうが、妹の私からすれば、迷惑な話です。


もうひとつの私を応援団部に入れたがっている理由は、いくら運動神経のいい姉とは言え、レギュラーの常に座り続けていたわけではないのです。

雪姉ぇは持ち前の身体能力で1年の夏にはレギュラーの座を射止めて活躍していたそうですが、高校2年の年にスランプに陥りレギュラーの座から外された事があったのです。

この時、顧問の先生から補欠どころかベンチやコートサイドからの応援すら許してくれず、仕方なく観客席から女子応援団部に混じって応援していたそうです。

はじめはいくら不調で試合に出場できないからと言って、レギュラーとして活躍していた自分がベンチではなく観客席で応援していないといけないのか不満を持っていたそうですが、女子応援団部の皆と一緒になって応援しているうちに次第に考えを改める様になったのです。

早くからレギュラーとして活躍していた雪姉ぇの心に慢心があると気づいていた顧問は、それを姉に解らせるために女子応援団部に混じって応援させたのです。

その時、雪姉ぇはこう言ってました。「レギュラーとして私が活躍できるのは、私一人の力ではなく、皆の助けがあるからだ」と。

そんな事があったので、雪姉ぇは自分の過ちを気づかせてくれた応援団部にひとかどならぬ思い入れがあって、自分が恩返しできなかった分、私にその役目を果たさせようとしているのです。


本当に、困った姉です。どうせ逃げる事の出来ない選択です。

私が選んだのは女子応援団部への入部でした。どうして、私が応援団部への入部に決めたかと言えば、応援団部は年中活動している訳ではないからです。応援団部はその活動の性質上、各運動部の大会が行われる初夏から秋に掛けて活動するのです。

必然的に大会の数が減る冬場の時期には応援団部の活動も減るので、いくらか自分の時間が持てるようになるのです。それに、応援団部は三学期が終わると一旦解散されて、その後、新学期になってから改めて部員を募集するかたちを取るのです。

何故、そんな事をするかと言えば、もともと、女子チアガール部時代から大会の多くなる時期に部員の募集を掛けて、大会が終わると解散していた時代からの名残でそうしているのです。

私が女子応援団部への入部を決めたのも、冬場には活動の機会が減るのもありますが、一年で自然退部が出来るからでもあるのです。一度、入部してしまえば、雪姉ぇの義理も果たせますので、バレー部に所属して、三年間みっちりしごかれるよりかはマシなのです。


と、ここまで決めたのはいいのですが、一人で入部するのに不安が無いわけではありません。うん、ここは道連れが必要だ!! そう思った私が白羽の矢を立てのが、幼馴染の五条柚子さんです。

普段はユズちゃんなんて呼んでいる彼女ですが、ユズちゃんならごり押しすれば必ず首を縦に振ってくれるはずです。

私がユズちゃんに女子応援団部の話を持ちかけると、私の予想通り、彼女は渋い顔をしていました。ユズちゃんも私と同じで恥ずかしがり屋なんだよね。でも、ごめん。ここは姉の言う事に従わねばならぬ、哀れな私に付き合って。

必要なまでに頼み込み、時には涙目になりながらお願いをすると、ユズちゃん、渋々ながら首を縦に振ってくれたのです。本当にごめんね。今度、このお礼はたっぷりとするから、一年間、私の我がままに付き合って。

何だか、後ろめたい気持ちもしますが、こうして、私とユズちゃんは女子応援団部に入部したのでした。



■ 柚子は見た!!(2) ■

はぁ、初菜ちゃんには困ったものです。

そうとは言え、私が彼女の頼みを受け入れたのは初菜に頼み込まれただけではないのです。本当のところは、私自身も女子応援団部に興味があったのです。

スクール水着姿でダンスを踊っている時、身体中が温かくなってアソコがジンジンと痺れるような感覚に襲われると話しましたが、それがとても恥ずかしく、とても嫌なのに、あの感覚が忘れられない時があるのです。

練習が終わって、着ていた水着を脱いだ時、エッチなシミでクロッチが汚れているのです。恥ずかしいのに、それを求めてしまう自分が居る。そんな恥ずかしい私の性癖に私自身が正面から立ち向かってみたい。

私が初菜ちゃんの頼みを聞き入れたのには、そう言った自分自身の心の問題もあったからです。


そんな私を虜にした動画。それが、某高校のバトントワリング部の練習風景を撮影したあの動画です。

白のレオタードを脱がされる時、この動画を撮影している男子生徒の仲間たちの手によって脱がされるのです。自分の身に着けている衣装すらも自分の意のままにならないのです。

裸に剥かれた女子部員達は、ヒステリックに叫ぶ女顧問の哀れな生贄です。彼女たちの青い肢体は、男子生徒達への供物なのです。女子部員達はミスをするたびに、女顧問から罵倒を浴びせられ、男子生徒達からは女の子の大切な部分を痛めつけられるのです。

自分の大切な演技道具であるバトンを奪われて、女の子にとって大切な部分を奪われたバトンで苛まれるのです。ビデオカメラのレンズは容赦なく、男子生徒の手によって地帯を演じさせられている女子生徒の姿を映しています。

そう、女子部員達の哀れな姿を……。


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