投稿作品集 > 体育教師奈津子 番外編 第2章 p.24

このストーリーは、bbs にて、ロッキー 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は ロッキー 氏にあります。



(3)

自己紹介が終わって、どうしても私のペアになりたいと泣きながら(嘘泣き)懇願するので、仕方ないのでペアにしてやった。肉検査は小町にして欲しいらしい。でも、私達の部屋にベットは二つしか無い。どこで寝るんだろうか?

一緒に寝てやろうか?? それともマンぐり返しして、アソコに懐中電灯でも刺して、顔を照らして睡眠不足にしてやろうか。まぁ、その時の気分で決めようと思う。

食堂ではA組女子が楽しそうに食事をしている。

「バカナツおかわり!」

「ワン!!」

「こっちも!!」

「ワン!」

移動中には尻を撫で回され、胸を揉まれ、陰毛を抜かれ、それでも隠すことは許されない。四つん這いだから隠せないしね。ああ、ちなみに肩幅ほど広げられた両足の親指はロープで縛ってある。少しでもロープがたるんだら、電流を流すと言ってある。

四つん這いだから、背中に物をおいて運んでいるのだ。さっきは背中に味噌汁をこぼしていた。

国見由梨は三角木馬でお仕置き中らしい。足首にオモリをつけ、両手は大きく広げさせ、水の入ったコップをもたせて手のひらに置いてきたらしい。


いい機会なので、一つ庶民の皆さんに教えてあげるよ。小町を含め、私達のような本物のお嬢様は、「表」と「裏」の二種類の英才教育を受けてるんだ。「表」は、茶道とか、テーブマナーとか、剣道とか、柔道とか、英語とか、まぁ思いつくこと全部。

今から話すのは「裏」。実は私達は、「論功行賞」とか「信賞必罰」とかを徹底的に叩き込まれる。罰の与え方はもちろん、身体的・精神的に、どれが一番相手にとって効果的かを見抜けるように教育される。

お嬢様って、だいたい大きな犬を買ってたり、動物を飼ってるイメージない? あれはその練習の成果。私の実家にも居るよ。ポチ(ドーベルマン)。ペットの躾が出来ない人間が、庶民を躾けれるのかということ。

当然、躾に失敗すれば、お母様から物凄くお叱りを受けるのと再教育をされる。いわゆるこれが世間で言うとこの「しごき」である。

つまり、私達お嬢様は、英才教育という名のしごきを人より早く体験させられるんだ。そして、その経験が実社会で試す期間が長いので、当然その中で微調整、修正、強化され、成長していくんだと思う。

だって、自分よりはるかに年上の優秀な人材(例えば、執事の伊賀さんとか)を、物心ついたときに自分に服従させないといけないんだよ。積極的に動かないと無理だって。

だって、彼らは基本的に「お父様に忠誠を誓ってる」わけで、私には仕事として付いているだけだから。


さて、そうやって磨かれていく過程で、最終的には好みにわかれるので、私のように道具とかまどろっこしいというタイプもいれば、渡辺詩織のように、なんでこんないやしき反逆者にわらわが触れなければならないのかというタイプもいる。

小町のように、バランスよくいろいろな方法を試すタイプは、むしろ少ないと思っておいたほうが良い。ちなみに私の母は、小町タイプだ。(まぁ、一人娘だから試行錯誤してたのかも)

そして、共通するのは、一度敵と認識すると、弱点を徹底的に攻め、二度と歯向かおうなどと考えないような、完全なる屈服と絶対的な忠誠を『自分が感じる』まで続けるということである。(小町の場合は、完全に折るのではなく、コントロールしているんだと思うんだけどよくわかない)

ちなみに、その小町は肉検査が済むと、早々にネットショッピングに戻ったらしい。当日お急ぎ便なら、まだ明日には届くんだって。

私が言いたいのは、A組女子は『渡辺詩織の取り扱い』には、十分気をつけたほうが良いってこと。今は私や小町がいるから控えてるけど(お嬢様は家柄の階級に敏感)、3年生になったとき、どうなるんだろうね。

世間に上手に適応する器用さも持ち合わせている(今のところは)。私と小町を足したような、深慮深く諜略を張り巡らし、さりとてやると決めたら、相手が泣きながら跪いて許しを請おうが、自分が納得するまでしごくという「女帝」になるんじゃないかなぁ。

彼女は現在、しごき方について学習中。結城勇気も超危険な匂いがする。あれも、なんか似たような環境で育ったんじゃないかと思うよ。よく知らないけど。だから、小町にはあまり近づいてほしくない。出来るだけ邪魔をしようと思っている。


(4)

全員の食事が済むと、残飯を銀色のボウルに捨てる。マテの姿勢で待機していた島田奈津子が不安そうに私を見る。

「このボウルは??」

さっき、トイレまでオシッコが間に合わないっていうから、使ったやつだよ。自分で中身捨てに行かせたから覚えてるでしょ? もちろん洗ってないよ、とは言わないでおいた。あえてね。

想像させるだけでいいと思った。『なつこ専用』って書いてあるから、わかるはずだし。

ちなみに、「しっし言えて偉かったねぇ」とか「次はもっと我慢しようね」「トイレトレーニングもしないとね」とかA組女子は言いたい放題。

「ルールで手を使っちゃいけないので、あと早く食べないと洗い物が……。ちゃんとお皿を舐めてくださいね」

吉原沙世は真面目なんだけど、どっかずれてるんだよなぁ。やっぱ芸術部入るくらいだから、このくらいじゃないと駄目なのかもね。

「大きい声で頂きますって、藤原先輩が電流流しますよ?」

「ワン!!」

クスクスという笑い声。ムシャムシャと、残飯を食べ始める島田奈津子。


「あとで、歯磨きとお顔を拭いてあげますからね」
「メイクはお風呂でしっかり落としましょうね」

遠巻きに見ていた2年A組の女子も面白そうにその様子を見て、積極的に参加し始めたよ。彼女達はほら、去年、復活した島田奈津子にひどい目にあわされたじゃない? 倍返しにされたじゃん? 最初はその時のトラウマがあったんだと思う。

でもこの分だと、結構ひどいことになりそうだよ。私は大人数でやるのは趣味じゃないので、程々にしておこうと思う。

「水野様、トイレに行ってきてもよろしいですか? 今日四回目なんですけど」

「いってらっしゃい。いってらっしゃい」

残飯とはいえ、ご飯を食べてる横で、さっきさせられたトイレを思い出させるとか、ほんとエゲツナイと思った。しかも、島田奈津子の遠くから、島田奈津子だけが影響を受けるように、全員の食事が終わるまで待ってたのだ。

食べるペースが落ちると、A組女子が尻をおもいっきり蹴り上げていた。勢い余って残飯に突っ込む島田奈津子。集団心理って怖いなと思ったけど、私がノリが悪いと思われるのも癪なので、電流を流しておいた。

スタンフォード監獄実験みたいなことにならないといいけどね。


翌日、小町の肉検査で疲れたのか、もちろん寝坊したので電気あんまで起こしてやった。1-A女子と2-A女子が一部屋に集まると香水臭い。次は外でやってもらおうと思った。何故か毎日やることになっていた。お願いされてた。

本当は電気流そうかと思ったんだけど、おもらしとかされると困るじゃん? ビニールシートで寝てるとはいえ、部屋が臭うと困る。それに昨日寝る前、水いっぱい飲ませたし。みんなで朝、観察するらしい。私にそんな趣味はない。

ちなみに、ビニールシートは昨日、愛液まみれになってるので島田奈津子の髪はべちゃべちゃ。風呂あがりのストレッチがわりに、マンぐり返しで肉検査をすることになった。(渡辺詩織の提案)

綺麗になったと思ったら、また汚れるって結構きついよね。ちょっと可愛そうだったので、トイレの雑巾で顔とか拭かせてやった。「何か拭く物をください」っていうからさぁ。

さて、今日は2年A組の授業を一緒に受けている。国見由梨は1年A組。もちろん、制服は2年A組仕様の制服なんだけど、成長しきった肉体が身につける制服って凶器だね。まるでAVだよ。超ミニスカートとから見える太腿もムッチリしてる。

モンロー・ウォークで歩かせていると、男子が「え?」って振り返るレベル。スカートがめくれて、大きなお尻が見えるじゃない。下着は当然させてないので、股間が丸出しになる。ボサボサになった毛が泳ぐのを見て、女子も指差して笑うでしょ。

なんか気の毒なってきたよ。切られるって、きついことなんだね。しかも、これから授業するのは、昨日まで同僚として働いていたわけで、結構ハードな懲罰だよね。今日は社会と美術と体育がある。どうなるんだろうだろうなぁと楽しみ。


社会であっというまに全裸にされた島田奈津子と共に美術の教室にやってきた。平賀純の授業はルールに則って行われるので、誰も何も文句が言えない。私達が1年のときは、途中までこんな堅い授業じゃなかったんだけどなぁ。

あそこまで厳密には守ってなくて、むしろ「藤原さん、しっかりがんばしょうね」ってタイプだったんだけどなぁ。1年A組仕様にしたのかな?

「今日は、ペイントの練習をしていただこうと思いますの」

お、今日もやっぱり実習か。ブレないなぁ。

「せっかく、0年生の方が裸でいらっしゃるので、その自慢のボディーに絵を描いてもらおうとおもいますのぉ☆」

ちなみに、私が思うに☆という語尾のときは、集中している時のように見える。もしかしたら、違うのかもしれないけどね。

私は何度か、一条真理と二人で話をすることがある。小町が一人で帰っていた時期である。小町にスカウトが来て、私にスカウトが来なかった理由を聞いたことがある。

「だって、藤原さんは同じタイプがおりますし、上位交換って言いますの?」

「居ましたっけ? こんな聡明で可憐な美少女で、しかも上流階級」

「わ・た・く・し☆ でしてよ」

なんだと、私のほうが劣ってるだと? とムッと来たけど、一条真理もお嬢様だ。確かに、家の格が同格だとした場合、経験がある分、向こうに分がある。


「そんなにスカウトされたいなら、してあげますよ? 私の「下☆」で、三年みっちりしごかれたいのであれば。どうぞ~☆」

満面の笑みで言われたのだ。超怖かった。高校に入って初めて、コイツマジで危なぇセンサーがガンガン反応した。普段、絶対猫かぶってるよ、と確信した。

「藤原さんは、もっと欲望に素直にならなきゃ。貪欲になるの。このままじゃ器用貧乏になってしますわよ?」

「私はハーバード出てるんだぞ! 器用貧乏じゃなねぇし!」

「なら、どうしてこの学校にいらしたのかしらねぇ? 源さんが心配だって口実で、本当は一人で社会に出るのが不安だったんじゃなくて☆? 飛び級してると相談できるご友人も少ないでしょうし、私はいつでも相談になりますわよ☆」

あるときは、「あら☆? 島田先生『ごとき』蝿も追い払えなくて、いつになったら私を跪かせていただけるのかしら☆? 随分前からレッドカーペットをご用意して、待っておりますのよ☆? 天才少女も20歳過ぎれば、ただの人といいますし、早熟なだけで見込み違いだったようですわ☆」

そしてあるときは、「藤原さんには目標がないから、途中で迷ったり、ブレてしまうのですわ☆ だから最後の最後で、庶民の皆さんにクーデターを起こされるんですわ。ライオンはウサギをかるのにも全力を尽くすとか、窮鼠猫を噛むとか聞いたことございませんの☆」


「これから、というよりも、卒業したらどうしたいんですの☆?」

「それを考えるために……」

「あら、意外と庶民派なのね☆ 藤原さんって、意外と常識的で普通ですわね☆」

「参考までに、先生がどうして美術教師になったのか、教えてくれませんか?」

「い(ハート)や(ハート)ですわ☆ 藤原さん「頭と要領だけ」は良いから、教えると似た体験をコピーしようとする可能性がありますので☆ 私「も」待っておりますのよ。敗北と屈辱とやらの味を知るの、楽しみにしておりますのよ☆ もうレッドカーペットどころか、玉座ができてしまいますわ☆」

とことごとく、はぐらかされ、挑発され、しごかれ、現在に至っている。なんで私、わざわざ一条真理と話に来てるんだろうと、思いながら時々話している。懇親会の話を知っていたのもそれで。

「0年生の島田さん、モデルやりたいですよね?」

一条真理の授業では「しごき」はない。全員が志願させられているだけで。なんていうんだろう。目をジーっと見られると、なんかいうこと聞いちゃうんだよね。眼力っていうの?


その後、自ら島田奈津子は服を着させて欲しいと懇願させられ、私達はペアに分かれて、「スクール水着、ブルマ、看護師、チアリーダー」など色々な服をボディーペイントすることにした。

美術は二時間続けてあるけど、やっぱり全部は無理で、ブルマまでしかできなかった。

「次、体育なら、着替える手間が省けて良かったですわね☆」

島田奈津子の絶望的な顔、写真に撮っておきたかった。毛がもじゃもじゃ出たままだよ?

「お願いです。無理です。懲罰明けに教師ができなくなります」

「じゃぁ、変装させてあげますわ」

顔をパンダメイクにして満足そうな一条真理。みんな引いてたね。

次の時間、『0年生! 私を馬鹿にしてんのか!』と、折笠理沙を激怒させ、ブリッジを延々とさせられてた。

こんな感じで、二週間はあっという間に過ぎていった。


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