投稿作品集 > 体育教師奈津子 番外編 第2章 p.10

このストーリーは、bbs にて、ロッキー 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は ロッキー 氏にあります。



(6)

私は体育場の掃除などを急いでしました。主には、A組女子の足跡と失禁と涙を拭き取ることだったんですけどね。まぁ、革命の代償ってやつなのかなぁと思いました。

掃除を終え、鍵を掛け、急いで教官室に向かいます。もちろん、高杉先生からの、革命の代償をみるという、しごきを遂行するためです。辛いことですが、私は今回のケジメをつけなければいけません。

入口の前の長椅子に真桑理事長が座っています。膝の上にはサッカーボールがあります。何でこんなところにいるのでしょうか?

教官室からは「お尻を振るな」「マドンナなんて言われて調子にのるな」「お嬢様だから頭の下げ方も知らない」など厳しい声が聞こえてきます。私はちょっとイラッとして、前を会釈し、通りすぎようとしました。

「恐らく国見さんは、オリエンテーションに参加していなくても、これから僕の母校の大学でいろいろなことを学んだだろう。君のことだから、きっと勉学に励み、先輩後輩を大切にし、神木くんと結婚して、どこかの官僚になっていたことでしょう。

どこかで高い志も持っていたと思います。そして、いつかその理想を実現するリーダーになっていたと思います。しかし、残念なことに、リーダーになるということがどういうことなのか体験できる機会は少ないまま、社会に放り出されることになるところでした。

今日、国見さんが感じたこと、思ったこと、考えたこと。全てを忘れないでください。ちょっと早いですが、入学祝いだと思ってください。大人の喧嘩の仲裁の仕方をみせてあげましょう」


スッと立ち上がると、真桑理事長はボールを脇に抱えて、教官室のドアを開けます。そのまま教官室のテーブルの前にある肘掛け椅子に腰を下ろし、足をテーブルに投げ出します。

サッカーボールは死角に隠しています。なんですぐ出さないんだろうと疑問でしたが、ドアを閉め、壁際に立っている政代、愛花の傍に行きます。

「どんな感じ?」

「お尻上げて土下座させて、顔はやばいから、マン毛をごっそり引き抜きまくって、クリひねりやって、次、おっばいだって」

「私達もやらされたよ」

どうやら、より屈辱を与えるため、政代達にも毛抜きや性器をつねらせたようです。

「国見さん、ちょうどいい所に来たわね。あなたも掃除とかやらされてストレス溜まってるでしょ?」

一条先生に促され、高手小手縛りにされている高杉先生の前に立ちました。高杉先生の胸は縄で縛られ、よけいに強調されています。下半身の秘部の毛はむしられ、デリケートゾーンの近くは内出血したあとが見えます。

「指導受ける前は、どうなさるんでしたっけ?」
「音楽教師はそんなことも知らないんですか? 新米でも知ってますよ」

島田先生と一条先生が、別々のタイミングで、乳首を抓りました。


「あら、美術と体育はこの程度で指導といいますの? ちょっとレベルが低すぎて、アクビが出てしまいそうですわ」

あくびをする高杉先生。顔も笑顔のままだ。必死に笑顔を作っている。

「強がらなくても良いんですよ? いたーいって生徒の前で無様にさけんでください」

一条先生が左の乳首を思いっきり抓る。見ているだけで痛々しい。

「ずいぶんぬるい指導されて、生徒が可哀想ですわ。こんな指導じゃ、生徒が腑抜けになってしまいますわ」

「なんですって?」

「生徒達、起きてらっしゃいますの? レベルの低い指導で、退屈してご睡眠されてるのでは?」

もしかしたら高杉先生は、この場ですべてを終わらせるためにわざと煽ってるのではないでしょうか?

「体育の先生なのに、ずいぶん虚弱ですわね」

自分に今後の全ての矛先を向け、A組女子を守るために。


「国見さ……ん」

高杉先生の笑顔が怖い。

「音楽の授業でどういう指導をしているか、二人の小娘達にたっぷり見せてあげてくれるかしら? 覚悟の違いをお見せしてあげて」

二人が気がすむように、私にいたぶれと言っているようにも聞こえます。

「1年A組副担任、音楽教師、高杉敦子。乳首ひねり! よろしくお願いいたします」

大きいけど、美しく透きとおる声が教官室に響く。私も、高杉先生の革命に本当の意味で加わる覚悟を決める必要があります。

「高杉先生……‥、いつも、偉そうに仰ってましたよね? 女性は身だしなみがどうとか」

この陰毛も、先生の演出でわざと手入れしなかったのではないでしょうか? 必要最低限しか手入れしていないように思えます。

お風呂でどんな気持ちだったのでしょうか? いつか成長して、学校や社会に革命を起こすA組女子の姿を思い浮かべたのでしょうか? ここで私が手を抜いてしまえば、先生の覚悟を踏みにじることになります。

もしかしたら、安易な駆け引きをした私に対する「しごき」なのでしょうか。陰毛をギュッと掴み一気に引っこ抜きます。10本くらい一気に抜けます。


「あら、その程度の覚悟で私の指導を受けてたのかしら? 受験大丈夫かしら?」

痛みをこらえながら、先生は再び強がります。

「難関大学の受験に音楽なんてありませんから。生きていくうえで必要ないでしょ。いつも思ってたんです。たかが音楽教師が、将来、エリート官僚になる私に偉そうなこと仰るんだろうなぁって」

性器の皮をしっかり剥き、親指と人差指で掴む。抓る瞬間目をつぶる。イターイという声、当たり前です。性器をつねられて痛くないはずがない。

「なんですか。みっともない大きな声出して。生徒の前で恥ずかしくないのかしら?」

一条先生はまだ気がすまないらしい。島田先生は少し気が晴れたようだ。道代達も私の変貌ぶりに驚いているようです。

「私達生徒と一条先生と島田先生に謝罪する気になりましたか? 謝れば楽になるんですよ?」

「事実を言って、何故、謝る必要があるのかしら? エリート官僚さんのいうことは、よくわからないですわ。私は私なりの信念と高い志に基づいて、いつも話しておりますの。甘い話にはのりませんの。お忘れにならないで。ハーハー」

しごきを受け続けて疲労もあるのだろう。しかし、私の目を一点も逸らすこと無く、高杉先生は私を指導をしました。


両方のオッパイの付け根を両手で鷲掴みにする。

「こんなぬるい指導じゃぁ、音楽の成績で、1をつけて仕返しをしたくなりますわね。覚えてらっしゃい」

もっとしっかりやれと、私に発破をかける。

「わからない先生ですねぇ、私みたいな将来の強者には跪き、媚を売ればいいんですよ?」

オッパイを少しずつ上に持ち上げ揉みしだいていき、だんだんチクビに近づいていく。

「あいにく、生徒が道を踏み外すのを見逃してまで教師を続けなければならないほど、お金に困っておりませんの」

もしかしたら小町にも何か指導をしたのかもしれない。だから仲がいいのかもしれない。手がチクビにたどり着く。

「本当に謝罪する気ないんですか?」

ニコッと笑う高杉先生。思いっきりチクビを抓りあげる。ああ、と言って失禁し膝からくずれる高杉先生。無理もないずっと女性の急所を攻められ続けていたのだ。


「ごめんなさい。ごめんなさい。もうしませんから。先生ごめんなさい」

私は高杉先生を抱きしめる。

「これにこりて、立場をわきまえることですわねぇ」

言葉はきついが、一条先生もまさか失禁までさせるとは思っていなかったようで、すっかり気が済んだ様子である。恐らく私が、このしごき単体に謝っていると錯覚しているのでしょう。

先生、私ちゃんとやりましたよ。言いたいのをこらえる。

「ところで、島田先生と一条先生にお伺いしたいことがあります」

真桑理事長が突然口を開く。

「なんでしょうか?」

サッカーボールを机の上に置く。

「喧嘩は両成敗っていいますしね。どうするか、生徒の前です。大人の女性として見本を示してください」

ニッコリと笑う真桑理事長。


先生達は部屋に戻っていた。私はタオルで高杉先生の体を拭く。

「先生、大丈夫ですか?」

「大丈夫よ。無様な醜態をちゃんと晒せたかしら? お二人のご機嫌はどうだったかしら?」

「はい。納得されてました。大丈夫です。ちゃんと私も泥をかぶりました」

「そう、頑張ったのね。もう甘い話になんて乗っちゃ駄目ですよ。ここだけの話、教官室に来る前、水を沢山飲んでおいたのよ」

フフフと笑う笑顔は、もとのマドンナ先生のようだ。先生の着替えを手伝い、二人で廊下を歩いていると声がする。

「失礼します! 高杉先生! 1年A組渡辺詩織、オーケストラ部に入部します!! 一番厳しい高杉先生の下で自分を鍛えあげて、きちんと自分の足で地面を歩けるようになりたいです!!」

「え?」

思わず二人で振り返りました。


(7)

昨日までの雨は一転、雲一つない快晴です。今日は校歌斉唱と入れ替わった二人三脚です。

 高杉ゴール(人間ポール)  藤原       少しゆるい坂(一本道)
   一条
              島田         スタート
真桑(ベンチに座ってる)           私・神木

ゴールには昨日、授業崩壊しかけた失態を「自主的に」責任をとった高杉先生が鹿ノ倉さんが穿いている超ハイレグブルマを穿いて立っています。(昨日、汚れてしまったからというのもある)

島田先生と一条先生も懲罰ブルマを穿いている。(ボールの数は揃ってると報告していたらしい)

二人三脚をして、高杉先生にタッチして帰ってくるだけのゲームです。特に仕掛けはありません。足首と太腿を鉢巻きでしっかり縛って、お互いの腰に手を回して紐で縛るだけです。

え? いやらしいことなんて、起こるはずがないじゃないですか。

A組のみんなわかってますか? 体育の島田先生はともかく、一条先生と高杉先生のブルマ姿なんて、私達3年生でさえ見たことがない激レアなんだからね。体育祭の時でさえ、ジャージなんだからね。目に焼きつけて、思い出にしておいてよ。


ところで、ふと思いました。校則を考えている時、「目立たなくなってよかった」と小町は言っていました。目立たないという状態は、小町の言う「普通の」高校生活なのでしょうか。そもそも、「普通の高校生活」とは、誰が教えたのでしょうか?

やめておきます。考えると怖いです。

『心技体を鍛え上げるしごき、究極のしごき。そして、それはしごいている側も、しごかれている側も、そのときはわからず結果的にそうなっているもの。by 真桑理事長』

そういえば、いつから真桑理事長は気がついていたのでしょうか。指導に関するメンバーは適宜、指導が必要で適切なメンバーを選択していると仰っていました。

高杉先生へのしごきのおひらきのきっかけとなったサッカーボールですが、レクリエーションをサッカーと決めたのは真桑理事長です。まさか最初から、三人の副担任の微妙な空気に気づいていたとしたら?

「頭がしごかれている気分」です。しごきとはこんな形もあるのですね。頭を使うしごきは、参考書をたくさんまる覚えさせるだけではないことを知りました。究極のしごきとは、気がつかないうちにしごかれている。

二人三脚は男女でペアです。女子は何度も往復することになります。

『ライバルは過去の自分です。過去の自分に勝てないたるんでいる女子は、何度も走らせます。by 島田先生』

疲れてますから大変だと思います。ジャージは今朝洗濯したので、彼女達は脱がされました。今度は全員全裸です。


「男子に触られる」

吉原さんを筆頭に抗議しましたが、逆にまた「A組にそんなレベル男子は存在しません」と女子全員土下座させられていました。でもA組女子の顔つきは、ちょっと逞しくなった気がします。

いかに佐伯さんに触るかを考えている黒田君。好みの女子を無理矢理ペアにするスケベな男子達。エロの力は偉大です。多くの発明は性欲から生まれています。今流行の、3Dプリンターだってたぶんそうなんじゃないかと思います。

もしかしたら、A組の男子だってなにか革命的な発明するかもしれません。革命に犠牲はつきものなんです。

その男子達を遠巻きに冷めた目で見て腕組みしている結城君、そしてその横には頬に手をあて水野君。もしかしたら、何か疑問に感じているのかもしれません。良いんです。悩んで考えて。

高杉先生のどこにタッチしろと指定されていないので、このオリエンテーションの仕返しを企むA組女子。高杉先生はゴール役を引き受けたのです。もちろん、タッチさせないために逃げまわる高杉先生。

やりすぎないようにそれを手伝ったり、もっと続けさせる一条先生と、それを止めたほうがいいのか悩んでいる愛花。

一条先生はサディスティックです。いたぶるスペシャリストです。止めるタイミングを間違えることはありません。だから、安心してトライして大丈夫です。きっとこの仕返しのダメージ・屈辱などを観察し、新たなしごきの方法を開発するのでしょう。

愛花も留年しましたが、少なくとも政代や2年生の他の指導員と共通の思い出ができました。政代は顔も広いですし、誰とでも友達になるので、もう大丈夫でしょう。


「こら! しっかり太腿上げて!」と厳しく指導する島田先生と政代。またハードな指導をしてますねぇ。

政代にとっては、自分には関係ないオリエンテーションにくること、そのもの自体がしごきでしたね。このオリエンテーションでほんの少し、集団行動について学習していたような気がします。

真桑理事長は遠くの椅子から全体に目で気配っています。たまにスマホをみて頭を抱えています。おやおや、これは誰が誰をしごいているんですかね?

新入生のみなさーん、来週から学校でも一杯しごかれると思いますが、頑張ってくださいね。この学校には変なところがたくさんありますが、三年あればたぶん慣れますから。

そして、いつか、みんな、それぞれの革命を起こしてください。なにしろ皆さんは、初代1年A組特別進学クラスに選ばれたエリートなんですから。

これでオリエンテーションを終わります。

「島田先生!」

渡辺さんが恐る恐る手を上げます。細い腕が震えています。

「渡辺さんどうしましたか?」

「毛利指導員・藤原指導員と、神木会長・国見副会長に動きを指導して欲しいです!」

自分の中で革命を起こすこと。それがオーケストラ部への入部の条件でした。彼女にとっては先生に意見するなんて、とても勇気がいることなんですよ。


こらこら毛利君、「困ったなぁ」って言いながら、既に紐結んでるんじゃないですか? なんでこのペアはこの状態で走れるんですか?

「なにしろ、生徒会は我が校が誇る精鋭部隊だからなぁ。そのまとめ役なわけだから、出ちゃうかもよ? オリンピック記録」

私達が運動が苦手な事を毛利君は知っています。

「ありえるわねぇ。なにしろ、女子のまとめ役なんですもんねぇ」

政代ももちろん知っています。渋々、私達は紐を結びます。A組女子のみなさん。あれだけ偉そうなこと言ってて、こんなに無様なの? と思ってくださいねぇ。そして、この程度ならいつか私が革命をおこせるんじゃないかと思ってくださいねぇ。

派手に転びながら笑います。なんとか戻ってくることが出来ました。

「じゃぁ、渡辺さんペアで組んでやってみて」

渡辺さん、可愛い顔して驚いても駄目ですよ。高杉先生は言ったじゃないですか? 革命には犠牲がつきものなんですよ。だけど、もし、その覚悟があるのであれば、三年間一緒に頑張りましょうって。


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