投稿作品集 > 体育教師奈津子 秋のイベント パレード 中編 p.02

このストーリーは、bbs にて、KRE 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は KRE 氏にあります。

(ご案内)
この作品は『嗚呼 青春のトロンボーン 番外編 小窓からの風景』とのコラボ企画となっております。



「ひと日の風はいかにともれいの人はとひてまし……」

遙菜は朗読を続けていた。自分のはみ出しお尻が、わずか十数センチの至近距離からカメラのレンズで狙われていることなど、想像もしていない。

黒田はシャープペンで教科書を確認して、ノートを書くふりをしてカメラを完全に周囲の死角に入れた。

カチッ。カチッ。

角度を変えて何度か撮影ボタンを押す。

(まだ読むの? なんか私だけ分量多いんですけど!)

遙菜は内心むっとしながらも、まだ教科書を読んでいる。背後の席に座る男の卑劣な行動には全く気がついていなかった。


撮影を済ませた黒田は、手品師のように大きな掌でカメラを包み込むと、素早くズボンのポケットに滑り込ませた。異様な達成感を感じて、彼の心臓はバクバクと高速で血流を送り出していた。

「そこまで。何度かひっかかったけど、まあまあだな。よし、次は黒田」

ようやく出た教師の指示で、安堵の表情を浮かべて椅子に腰を下ろす遙菜。

腰を曲げる動作に合わせて、彼女のレオタードがまた少しだけ食い込む様子を観察しながら、黒田はゆっくりと立ち上がった。

(何回も立ったり座ったりすればどんどん食い込むぜ。今日は食い込み直しは禁止だからな。俺がしっかり監視して、ついでに食い込みの記録も撮ってやるから楽しみにしてろよ、佐伯)



二時間目が終わると、遙菜はお手洗いに向かった。

教室を出て廊下を通らなくてはならないが、仲の良い女子が数人付き添ってくれて、歩いている時も前後をカードしてくれた。

「はいはいどうぞ、お姫様。ここなら見られないから時間までごゆっくり」

友人が冗談を言いながら、たくさんある女子トイレ個室のひとつのドアを開けて、メイドさんのようにスカートを持ち上げてお辞儀をした。

「ふふ、ありがとう。良きにはからえ」

遙菜も笑って冗談を返すと中に入る。

(はあー、こんなところが天国だと思えるなんて……)


好色な視線は気にしなければいい。その気になって「うふっ、私って美人だから!」とか思えば、心地よくさえもあった。

とにかくなんとかしたいのは、奈津子の懲罰レオタードだった。休憩時間にずっと椅子に座ったままなのは逆に不審なので、友人たちに囲まれておしゃべりなどに興じるのだが、そうしている間もじくじくと望まぬ快楽を押しつけてくる。

いつも股間に違和感を感じているので、二時間目が終わる頃には本当に尿意をもよおしてきてしまった。

レオタードを膝まで下げて便座に腰を下ろす。

洋式の便座にはウォシュレットまで付いていた。こういう変なところには設備投資が良い学校に感心する。

(そう言えば、このウォシュレットもバカナツが導入したんだっけ。なんかそう思うとムカムカするけど)


用が済んでも、しばらくレオタードを膝まで降ろしたまま束の間の解放感を味わう遙菜。

ふと、自分の胸と股間に目を落とす。

(もう、やっぱり乳首立っちゃってるじゃない……)

自分のだからよくわかる。

遙菜の綺麗な桜色をした乳首は血の巡りが良くなっており、平常時のふにふにとした柔らかい感触ではなく、やや固くなって、つんと主張していた。バランスの取れた大きさの乳輪も、色が違う部分の皮膚は少し張りを感じる。

視線を両腿の間に移す。

適度に茂った陰毛で隠れていて上からでは直接見えないが、その部分も普段より大きくなってしまっていることが自覚できる。それに下の方に生えている毛は、いま出した尿とは違う性質の液体で濡れて恥丘に張り付いていた。


望まぬ刺激を受けた体は、人前だったにも関わらず感じて反応してしまっている。その事実が遙菜に女としての自覚を突き付ける。

(あーもう、恥ずかしいよ。恥ずかし過ぎる!)

遙菜はくるくるとトイレットペーパーを巻き取ると、なるべく刺激しないようにそっとその部分を拭いた。

それから、最悪の仕掛けがあるレオタードの股布部分を両手で検査する。見るもおぞましい淫具がしっかりと生えているそこは、やはり周囲の生地がじっとりと湿っていた。

(うー、ヤバイよこれ……。ペーパーで吸収させて拭いて、外側は大丈夫かな、見た目もわからないよね。でも一日中着けてたらホントにヤバイ気がする。毎時間トイレなんて変だけど、二時間に一回は拭かないと。あー、もー、うーん。バカナツめ! 変態レズエロ教師!! ばかっ、死んじゃえ!)


心の中で奈津子をめちゃくちゃ罵ると、丁寧にレオタードの手入れをする。

もう一度、裏地の様子を確認してみた。

(ひっどー、ここまでするか、普通。これ本当にバイブみたいなトゲになってるじゃん。ありえない……。由真ちゃんや浜中さんたち、大丈夫かな……)

少し粘り気がある液体をきれいに拭き終えると、外から友達が合図をするのがわかった。遙菜は再び自ら拷問具を身につけると、トイレを出て教室へと戻っていった。



三時間目までが無事に終わった。

無事にといっても、遙菜は毎時間当てられて、何回も席を立つことにはなった。ただ、二時間目の現国に加えて三時間目の英語も女性教師の受け持ちだったため普通に回答するだけで良く、比較的まともに過ごせていた。

「ちぇっ、せっかく佐伯がレオタードなのに、女子のガードがきつくてあんまり見えないぜ」
「ああ、席が近い奴はいいだろうけど、俺なんて最前列だからほとんど意味ねーよ」

席が遠い男子たちは、期待していたほどには遙菜のレオタード姿を楽しむことが出来ず、窓際で愚痴っていた。しかし、そんな彼らの鬱憤も次の時間には解消されることになった。


四時間目。

遙菜は嫌な予感がしていた。

数学。担当の中島という教師はまだ若く、それだけ権威を示そうと、奈津子のように何かと罰や宿題を出したがり、生徒には高圧的な態度で接する男性だったからだ。

そして予感は的中した。

クラスに入ってきて授業が始まるなり、中島はいきなり遙菜を指名した。

「なんだ佐伯は。お前だけなぜそんな格好しているんだ。部活の途中か?」

遙菜はいきなり立たされて、みんなの前で自らの口から立場を説明しなければならなかった。


「すみません。今日はバトン部の島田先生に言われて、私は懲罰を受けています。ですから、一日レオタードなんです」

「なんだ罰か?」

「はい。あの……、本番で失敗しないように、度胸をつけるためということで……」

中島は心得たとばかりに大きな声を出した。

「あー、島田先生の度胸付けか、あれか。そういえば、一学期は体操服だったな。佐伯も大変だ」

わははと笑って納得する。問題はその次の発言だった。

「よーし、なら俺も度胸が付くように手伝ってやろう」

全く余計なお世話である。


しかし、中島は勝手に大義名分を作り上げると、その日、問題を出す度に遙菜を指名して答えさせた。その場で質問に回答するのはまだ良い。だが、方程式の説明など板書での解答は苦労した。

「よし佐伯。前に出てこの積分をやってみなさい」

「……はい」

もう四回ほど指名されている遙菜が、席から立ち上がり、黒板のところまで進んでいく。今日初めてみんなの前に出なくてはならない。

列の間をしずしずと歩いていく遙菜。

男子の横を通る時には下半身に強烈な視線を感じる。座っている男子の顔の前を腰が通過するのだから仕方がない。速く歩いて行きたいがレオタードの仕掛けがそれを許さない。歩を進める度にチリチリと陰核を焼かれるような刺激が襲うのだ。

(響く……ううっ)


黒田の席からは、制服を着た同級生の間を悩ましく左右にお尻を揺らして進んでいく遙菜の後ろ姿が楽しめた。おそらく、後ろの席からは誰もそんな姿を見ることができただろう。

ようやく黒板の前にたどり着くと、遙菜のヒップはついにクラス全員の前に晒されることになった。当てられる度に何度も立ったり座ったりしたせいで、すっかりレオタードが食い込んだお尻は半分近くも露出していて、鑑賞には申し分ない状態になっていた。

カリカリ……、カリ……。

積分の難しい方程式は書くだけでも時間がかかる。

美少女が動く度にお尻が揺れる。遙菜のハミケツは二色に塗り分けられていた。普段穿いているブルマのラインだろうか。そこを境にして下側はやや日焼けした小麦色、上側は透き通るような白である。

それはまるで教室の観客たちに「ここは普段のブルマでもお見せしていない、佐伯遙菜の本物のお尻です」と、わざわざ知らせているようなものだった。


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