投稿作品集 > 僕と従姉と気になる女子との物語 自主練編 p.02
このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。
■ 04 ■
「身体も暖まったから、私、脱ぎますね」
上気した顔の聡美さんはそう言うと、ジャージのウェストに手を掛けて、ズボンを下ろしました。
聡美さんがズボンを下ろすと、臙脂色の布地の下から浅黒く日焼けした脚が現われました。腰を曲げてズボンを脱ぐ聡美さん。ズボンの下にブルマを穿いている事は分っていても、女の子が服を脱ぐ姿を見ると言うのは照れくさい物を感じるのだ。
そんな僕の想いも知らず、ジャージのズボンを脱いだ聡美さんは脱いだズボンを畳んでスポーツバッグの中に仕舞うと、今度は体操シャツの裾に手を掛けた。
僕はシャツの裾を裾の下に隠れているブルマの中に仕舞うものかと思っていたが、シャツの裾を両手で握ったままバンザイをするように両腕を上げたのだ。
(ちょっと、体操シャツを脱いだら、ブラジャーだけになっちゃうよ)
シャツの裾を握ったままバンザイをした聡美さん。捲れたシャツの下からは、日焼けのしていない白いお腹と小さなおへそが見えた。おへその下へ視線を落とすと、青色をしたパンティーが腰の浅い位置に止まっていた。
「ちょっと、聡美さん。こんな所で下着姿になったらいけないよ」
僕は慌てて体操シャツを脱ぎ去ろうとしていた聡美さんにストップを掛けると、彼女は僕の慌てた姿が面白かったのか、可笑しそうに笑いながら、
「孝侑さん、慌てないでよく見て下さい。これ、下着じゃなくてレース用のユニフォームですよ」
僕は、可笑しそうに笑っている聡美さんの声に気持ちを落ち着かせると、確かに、トラック競技で女子選手たちが身に着けているレーシング用のユニフォームであった。
僕は、自分の慌てぶりに恥ずかしい気持ちになったが、改めて聡美さんのユニフォーム姿を見てみると、別の意味で恥ずかしさを覚えた。
聡美さんの腰周りを覆っているレーシングブルマはの生地はとても薄く、僕達男子が穿くような水泳パンツのような形状をしていていて、陰嚢や陰茎の形がモッコリとしていない代わりに、縦筋がうっすらと浮かんでいた。
視点を上にあげると、聡美さんの控えめなバストはブルマと同じブルーのレーシングトップに覆われていた。ジュニアブラやスポーツブラと形状が似ているので、さっき、僕はレーシングトップをジュニアブラと思い違いをしていたのだ。
レーシングトップには白抜きの文字で僕達が通っている中学校の名前がプリントされている。
それにしても、いくら、競技用のオフィシャルなユニフォームとは言え、下着かそれ以上に恥ずかしいユニフォームを身に着けて、人前に出るのは恥ずかしくないのだろうか?
聡美さんはさっきからキョロキョロと周りを気にしている。きっと自分のユニフォーム姿をどう見られているのか気にしての事だろう。
それほど人の目が気になるのなら、脱いだものを着ればいいのにと思う反面、僕はずっとこのまま、彼女のユニフォーム姿を見惚れていたいとも思うのである。
「やっぱり、人の目が気になるから、脱いだものを着なよ……」
僕がいやらしい気持ちで聡美さんの姿を見ていると言うのなら、周りの人達だってエッチな目で彼女を見ているとも限らない。それを思うと、僕は露わなユニフォーム姿で照れくさそうにしている聡美さんを人目に晒す事が赦せなくなった。
だが、聡美さんはえらく真面目な顔をして、
「恥ずかしいと思うのは私の気合が足りないからです。神聖なユニフォームを着させてもらっているのに、恥ずかしがっているのは私の心が不純だからです。孝侑さん、さっき渡したスリッパで私のお尻を思いっきり引っ叩いて下さい」
と言うと、回れ右をして僕に向かってお尻を突き出した。僕の目の前に突き出された聡美さんのお尻は、ブルマの生地がお尻の割れ目に落ち込んで、ブルマ越しに桃の様な可愛らしいヒップラインが浮かんでいた。
「私の心の準備は出来ています。早く、私に気合を入れて下さい」
聡美さんは馬跳びの台の様に手を膝に付けて腰を折り曲げていた。
「何も、そんな事をしなくても……」
スリッパを握った僕の手は、彼女のお尻を叩くことを躊躇っていた。
「いいえ。私、ユニフォームが届いた時に、先生よりも先に孝侑さんに気合を入れて欲しいと思っていたのです。ですから、私の気持ちに応えて下さい」
そこまで言われて逃げてしまえば男の名折れである。僕が男を自認するにはまだほど遠いですが、少なくとも、この時の僕はそう思ったのです。
「聡美さん、行くよ」
「孝侑さん、私の事を“さん”付しなくていいです。私の事を呼び捨てで“聡美”と呼んでください」
僕はスリッパを振り上げると、聡美はそう僕に懇願した。今まで“さん”付けしていた幼馴染の女の子の事をいきなり呼び捨てにするのは気恥ずかしく思うが、彼女がそれを望んでいるのである。
「それじゃ、聡美、お尻を叩くよ」
僕は気を改めてそう告げると、
「沢渡さん、気合い入れ、よろしくお願いします」
と、彼女はいつも喋る声よりも少し高めの声で言った。
(ごめん、聡美さん……)
彼女の方からお願いしてきたのに、心の中で詫びる僕。そして、
パチン
と聡美さんのお尻から乾いた音が鳴ると、
「まだ、気合いが入りません。もう一発よろしくお願いします」
と、更なる打擲を願い出た。僕は躊躇いつつも二発目を彼女のお尻にお見舞いすると、今度は、
パチ~ン
と小気味の良い響きが鼓膜を揺さぶり、聡美のケツを打った手には心地の良い痺れを感じていた。
「気合い入れ有難うございます」
会心の二発目も聡美のケツに響いたらしく、彼女は僕にお礼を言って背を伸ばそうとしていた。だが、二発目は確実に僕の心の奥の何かを目覚めさせていた。
「聡美、誰が赦すと言った」
興に乗ってしまった僕は、低い声で背を伸ばそうとしていた聡美さんを止めると、さっきみたいに馬跳びの姿勢を作らせた。
「気合いが入ったかをどうかは僕の判断する事だ」
僕は、聡美に注意すると彼女は、「スイマセンデシタ」と、少し怯えたような声で謝った。
(ちょっと、やりすぎちゃったかな……)
聡美の怯えた声に僕の熱が冷め掛かったが、ここで取り止めるわけにはいかない。僕はスリッパを振り上げて三発目をお見舞いした。
パチ~ン
聡美のケツは太鼓のようにいい音を響かせた。
「有難う御座いました……」
お礼を述べる彼女の声は、心なしか涙に震えているように聞こえた。僕は聡美さんの震える声を聞いて“やり過ぎた”と後悔した。
自分の行いに怖くなった僕は握っていたスリッパを手から離すと、僕の身体は憑物が取れた様に全身から力が抜けて、フニャフニャと地面にお尻をついた。
■ 最終話 ■
「大丈夫ですか?」
僕は崩れる様に地面にお尻をついたので、聡美さんは心配そうに駆け寄ってきた。
「大丈夫だよ。それよりも、聡美さん、お尻大丈夫?」
両手を地面に付けて立ち上がろうとする僕。地面についた右手の少し先には、あのお仕置き用のスリッパが転がっていた。
「私の事なら大丈夫ですよ。練習の時、いつも先生にお尻を叩かれてますから」
聡美さんは照れ笑いをしながら地面の上に転がったスリッパを拾い上げた。
「でも、不思議なんですよ」
「不思議って何が?」
「先生、練習中、ほとんど怒鳴ったり怒ったりしないしないのに、このスリッパを手にすると、人が変わったように厳しくなるんですよ。さっきの孝侑さんみたいに……」
聡美さんは訝しげな目で手にしたスリッパを眺めながめていた。聡美さんが指摘したように、あのスリッパを持って彼女のお尻を叩いた時、僕の心の奥底に眠っている何かが鎌首をもたげた様な気持ちになったのは確かである。
でも、それが実際にあのスリッパを手にしたからそうなったのかは僕にはわからない。
「それに、私、このスリッパを見ると、とても変な気持ちになるのです」
「変な気持ちって?」
「何ていうのか、お尻や太ももを叩かれるのは痛くて恥ずかしいけど、でも、スリッパで思いっきり叩いてほしいと思ったりするんです……。何だか、変ですよね。私……」
聡美さんは、「何バカな話をしているんだ、私」と言いたげな顔をしながら拾い上げたスリッパをバッグの中に仕舞い込んだ。
「やっぱり、あのスリッパは危険すぎます。ですから、もし、私がだらけていると思ったら、孝侑さんの手で直接私のお尻に気合を入れて下さい」
聡美さんは立ち上がったばかりの僕の顔をジッと見ながらそう話すと、
「それじゃ、走ってきますね」
と一言僕に言い残して駆け出して行った。
(直接お尻に罰を下さいってことは、僕の手で聡美さんのお尻を叩けってことだよね……)
僕はトラックを走っていく聡美さんのお尻を見ると、準備体操や柔軟体操でブルマに皺が寄ってお尻の中に食い込んでいた。ブルマがお尻に食い込んでハミケツをしていても、聡美さんはブルマの裾を直そうとはしなかった。
きっと、顧問の先生に、『ブルマが食い込んでも決して直そうとするな。そんな事に気を回す暇があったら練習に集中しろ』と指導されているのに違いない。
ブルマの裾から剥き出しになった生のお尻。走るたびにプル、プルと波打つ聡美さんのお尻のほっぺは少し赤くなっていた。
毎日、顧問の先生にお尻を叩かれながら部活に打ち込む聡美さんの姿を思い浮かべると、僕の胸は締め付けられるような痛みを感じたのでした。
(終わり)
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