投稿作品集 > 竹原莉歩シリーズ 中学生日誌 p.03

このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。

■ 小学校の体操服 ■

「皆さん、体操着しか着ていないけど、何か決まりでそうしているのですか？」

3年生の新学期が始まってしばらくたったある日、教室の雰囲気に馴染み始めてきた転校生の紗英が、「少し気になった事があるのですが……」と前置きをしたうえで、私にそんな質問を投げかけてきました。

紗英が気になっているというのは、学校の有る無にかかわらず、小学生たちが体操着姿で過ごしている事です。

紗英が転校前に住んでいた地域でも体操着姿で過ごしている小学生も居るそうですが、彼らはクォーターパンツと呼ばれる丈の長い短パンです。

紗英自身も小学校に通っていたころは、体操着姿で過ごしていたこともあったそうですが、それは、あくまでも露出度の低いクォーターパンツだから出来たことです。

でも、この町の小学校はクォーターパンツではないし、体操シャツだって肩出しのノースリーブシャツです。しかも、男子も女子も関係なく、全員ブルマと言ういでたちです。

紗英にしてみれば、女子がブルマ姿で学校に通っていると言う事自体衝撃的な出来事なのに、男子までブルマを穿くことに違和感を覚えたみたいです。

【私たちは体操着姿で過ごしています】

紗英が気にしていた小学生達がブルマ姿で過ごしている事につてですが、これと言った決まりごとはありません。

決まり事と言うよりも、習慣と言うのか慣習と言うのか、“小学生は薄着で活発に過ごすものだ”と言う考え方が町の大人たちの頭の中に染みついているので、彼らは一日中、いいえ、ほぼ一年中、体操シャツにブルマ姿で過ごしているのです。

私も周りの大人たちに言われるままに、小学生の中学年ぐらいまではそれが当たり前のように過ごしていたけど、5年生の終わり頃になると、さすがにブルマはないでしょうと思うようになりました。

でも、周りの大人たちの空気がジャージの着用を認めてくれる雰囲気じゃなかったので、私もジャージを着たいのを我慢してブルマ姿で過ごしていました。小学生時代は体操シャツにブルマ姿で過ごさなければいけなかったものが、誰に気兼ねもなくジャージを着用できるのは中学生の特権なのです。

【男子だってブルマを穿くのです】

「男子がブルマを穿いているなんて、いくら小学生とはいっても話を盛りすぎているんじゃないか」って勘繰っている人がいるかもしれませんが、事実は事実としか言いようがありません。

私も男の子にブルマを穿かせているのはうちらの住む町ぐらいじゃないかと思ってネットで調べたことがありますが、かつて、S県のS市やI市では小学校や中学校でも男子にブルマを穿かせていたなんて書き込みを見たことがありました。

それに、白黒写真でしたが、小学校の高学年と思われる男子達が紺色のブルマ一枚の上半身裸で騎馬戦に挑んでいる姿を写した画像を見たことがあります。

お尻のお肉を包み込むような丸みを帯びたラインや、フロント部分の膨らみなどは、ショートパンツにはないブルマの特徴を表していたから、決して、ショートパンツと見間違えたと言う事はありません。

そこの小学校がどうして男子にブルマを穿かせていたのか判らないように、私の住んでいる町の男の子たちがブルマを穿かされている理由は判らないのです。

でも、たとえ理由がわからなくても、年頃を迎え始めた男子達は女子達が恥じらいを感じるのと同様に、彼らも女の子の穿くブルマを穿かされている事に恥じらいを覚え始めるのです。

この年頃を迎え始めたブルマ姿の男の子たちをジッと見つめていると、彼らは私たちに視線を意識しだして、顔を真っ赤にしながら私たちの視線から逃れようと走り去ったり、「なんだよ、見るなよ」と必死になって悪態をついたりするのです。

そんな男の子たちがまた可愛かったりもするのです。「竹原さんって、案外性格が悪いんだね」って、紗英が言うのだけど、私って、そんなに性格が悪いのかな？？

私だってブルマ姿を見られて恥ずかしい思いをしているのだから、そのお返しです……。なんてね（笑）