投稿作品集 > バレー部の躾 patience p.03

このストーリーは、bbs にて、KRE 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は KRE 氏にあります。



逸らした視線。きつく噛み締めた唇。そっぽを向いた表情。丸出しになったおっぱい。小刻みに震える肩。それでいて睨み付けるような眼光。すべて数日前に俺だけに見せた忍耐の仕草を遙かに上回るものだった。

立場が刻印されているお尻を見られるのは、ある意味仕方がないと自分を納得させていたのかもしれない。

しかし、全くチェックの必要性がない胸を晒されることは、女性にとって特別な屈辱感を覚えるに違いない。そこは女の子の象徴とも言える部位だからだ。

水泳部に属しているクラスメイトが言っていた。

『5月の連休が明けたらプール入るんだけど、1年の女子はそれから一ヶ月間、男女平等とか言われて、男子と同じ水着が義務づけられるんだ。ただの海パンな。

特別なシゴキとかはなくてごく普通に同じメニューをこなすんだけど、先輩の前だけじゃなくて、1年男子の前でも常に同じ格好。毎日、朝練と放課後から部活終わるまで、ずっとおっぱい丸出しで。

筋トレとか男子とペアになるからそれだけで間近で見られているとさ、いままでため口で話していた子が、二週間もしたら1年同士でも俺たち男子に自然と丁寧語になるのよ。おっぱい見られて立場をわきまえるんだろうね。女って躾だなって思ったね』


桜木先輩の美しい顔が、正座した1年生の姿を一通り認める。ほうっと軽いため息を吐き出して逸らされた視線は、もう二度と俺たちに直接向けられることはなかった。

「声で応援できないんだったら、体で応援してもらうしかないな」

キャプテンが裸の桜木先輩に近づく。2年生が窓の外に向かって命令した。

「おい、1年ぼっこ。筋トレを続けろ」

「「「はい!」」」

俺たちはまた地面に寝転がって腹筋を始める。

「「「135」」」
「「「136」」」

手抜きのない本気の腹筋が続く。上体を起こす度に、銀色の額縁に飾られた裸のヴィーナス像が、俺たちを奮起させる。桜木先輩にはその気がなくても、肉体による応援は確かに効果的だった。

「「「152」」」
「「「153」」」

回数は順調に150を越えた。


「待て。声が小さい!」

そこで2年生から中止命令が飛んだ。

「おいおい。せっかく元レギュラーが体を張って応援してくれてるんだぞ。もっと腹から声を出せぇ!」

「「「はいっ!!」」」

しかし、俺たちが前向きに続けようとしても、キャプテンはさせてくれない。

「シット。1年は正座だ」

そして、憮然としたまま気をつけをしている桜木先輩の方を見る。裸婦像のさながらの先輩は、俺のクラスメイトのあのテニス部の娘のように、同級生のキャプテンを烈火のような瞳で睨み返していた。

「1年がミスったんだ。応援していた0年も連帯責任だろ」

全身の態度はとてもYesと言う雰囲気ではないが、0年の桜木先輩が発することができる言葉は限られている。

「……はい」

そう言うしかない。向原キャプテンに顎で指示されて、2年生リーダーが頷く。


「0年の応援がしっかりしないから1年がミスするんですよ。やっぱり声出しは基本でしょう。…………チェックを受けてもらいます」

2年生が放った単語を聞いて、美人エースは明らかに動揺の表情を見せた。

「え……ちょ、ちょっと。冗談でしょ、こんなところで……!?」

パーン!

窓枠の下から鋭い打擲音が聞こえた。思わず困惑の意思を示してしまった美女のヒップに、2年生の平手打ちが炸裂したのだろう。どうやら桜木先輩の背後や足下では、大勢の上級生たちが監視しているようだ。

「きゃ……!」

不意打ちに驚いたヴィーナスの両手が、お尻を押さえるように後ろに回される。小気味よい音からは、『0年』の刻印が入った尻が大きく揺れる様子が手に取るように想像できた。

「遅い。次、命令に従わないようだったら、1年全員に打たせるぞ」

脅しをかけてから、再度、2年生リーダーによる絶対命令が言い渡される。


「桜木真衣、チェックだ!」

「……う、くぅ……」

美しい顔を苦悩に歪ませながら、桜木先輩は渋々宣言するしかなかった。

「0年、桜木真衣。……チェック、お願い……します……」

ヒップに回っていた桜木先輩の両手が、頭の後ろで組まれた。ただでさえ形の良いバストが、肩の動きに連れて持ち上げられ、お椀型の完璧な丘陵として突き出される。

ふたつの頂点に咲く名前の通りの桜色の乳首が、外の日差しを浴びてきらきらと輝いた。

「開脚1メートル」

下級生が続けて出した命令が美女の顔をさらに曇らせる。臍までしか見えていないこちらからはわからないが、鍛えられたカモシカの美脚が大きく広げられることは間違いなかった。

指示された内容を聞いて、俺の心にまた陰鬱な雲が浮かんできた。


(か、開脚1メートルだって!?)

通常チェックは0年であることの確認、つまりは綺麗なお尻に痛々しく打ち付けられた『0年』の痣を確認する作業を指す。そのためには下着は脱がさなくてはならないが、わざわざ開脚させる必要はない。

俺も先日はついいたずら心で、開脚させて先輩の恥ずかしいところを拝ませてもらったばかりだが、脱がせてから開かせるのが普通だ。

チェックを指示したのに開脚もさせるということは、ヴィーナスは窓の下に隠れている部分も何もまとっていないということは確実だった。

考えてみたら当然だ。最初に連れてこられた時からの拒否反応や恥ずかしがり方からすれば、下半身も何も着けさせてもらえないと考える方が妥当だろう。

「……え?」
「おい……」
「ああ……ごくっ」

自分たちの目で直接確かめることのできない1年生でも、壁の向こうを想像して生唾を飲み込む奴がいる。


桜木先輩が立たされている位置を考えると、室内に何人もいるはずの2年、3年の男子たちに、下半身はすでに丸見えになっていたことになる。あえて一段高い台に上らされているのだから、特に良い眺めだろう。

俺はずっと1年生の前でおっぱいを晒していることが恥ずかしいのだと思っていたが、実はそれだけではなかったんだ。

前からは1年、後ろからは2年と同級生。格下の男子によって前後から視線の集中砲火を受ければ、屈辱に顔を背けたくなるのも頷ける。

「あぁ…………くぅ……ッ」

クールビューティーの頬に朱が増した。睫毛を震わせて目が伏せられる。今まさに、必死ににじり合わされていた太腿が、大きく左右に開かれたのだろう。

壁の向こう側、窓の下で座り込んで、美女を取り囲んでいる多数の男子部員の姿が、俺の心眼には見えた。

受刑者が台の上に立っているおかげで、『0年』と記された美尻も黒い茂みでかろうじてガードした股間も、膝を付いた男たちの顔の高さに位置してしまう。

少しでも視線の直撃を避けようと、引き締まった筋肉を使ってギュッと頑なに閉ざしていた内股。そのせめてもの抵抗まで無情にも禁止されてしまい、大きく開け放たれた花園。


1メートルという距離は、下から覗き込むようにして待ち構えている観客の目から防衛するには、絶望的な開きであると言えた。もはや陰毛の林があっても、その奥の桜貝を隠しておくことは不可能だろう。

それに先ほどの催促のお尻叩き。さらにはその前の『声で応援』や『は・や・く』の時の反応が思い出される。

(なんてことだ。桜木先輩は、ずっと俺たちの目の前で懲罰を受けていたんだ!)

窓のところに連れてこられたのは、俺たち1年を利用して先輩に『気合い入れ』を行うためだろう。上級生が厚意で、1年に桜木先輩のヌードをサービスして見せてくれるとは考えにくい。

目的は俺たちに裸を見せることではなくて、部室の外からも見られてしまう状況で隠された下半身に指導を与えて、美人エースが必死に耐える様を楽しむためだ。

先輩が悲鳴を上げて、イヤイヤする仕草でも見せれば満足したかもしれない。それが『声で応援する』という意味ではないのか。

しかし、気が強い桜木先輩は耐えてしまった。そういう活きの良い奴隷に対する仕置きが、これから行われるチェックなのだろう。

窓枠の中に囚われている桜木先輩を、もう一度観察した。後ろ手に組まされて無防備に裸体を見せつけている美人アスリートの顔は、明らかに紅潮していた。これから自分に何がされるのかわかっているのだろう。


(……ああーっ!)

見事な桜花を咲かせた美乳を鑑賞していた俺は、衝撃の事実に気がついてしまった。なぜ今まで気がつかなかったのだろう。あまりにも神々しすぎてまともに見られなかったからなのか。

桜木先輩の可憐な乳首は、明らかに綻んでいて固く隆起していた。薄墨桜色の乳輪も張っていて白いお椀の先端部を一段高みへと押し上げている。

右も左も同じだった。均等に張り詰めて、性格同様に小生意気なくらいツンと上を向いた乳首。

極上のヴィーナス像には秘密があったのだ。元から美しいだけでなく、女性としても華を咲かせようとしていたからこそ、そのすべてが完璧な美に満ちて光り輝いて見えたのだ。

口を結んでいるのも、時折肩を震わせるのも、屈辱と羞恥のせいだけではない。あんなに張って起っていたら、そよ風に吹かれるだけでもジンジンとした電撃が走るに違いない。

それでもなお、下半身に男の手が這い回っていたとしたら。桜木先輩が声で応援することを拒んでいた理由がよくわかる。

(くっそー。何をしてるんだよ! っていうか、俺の真衣さんに何てことするんだよっ!!)

俺はもう、羨ましさと悔しさと至らなさと切なさと背徳感と……。様々な気持ちでいっぱいになって、わけがわからなくなっていた。そのぐちゃぐちゃした頭では何も考えることができず、ただ桜木先輩の美乳を凝視するしかなかった。


視界を占有する完全な美の中に、突然横から無骨な手が伸びてきた。

「脚の開きも、宣言の声も小さいぞ、0年!」

向原キャプテンが指摘すると、監視役の2年生の手が0年生の突き出された胸へと迫る。

「桜木先輩、いつもコートの中ではもっと大きな声出してますよ……、ねえッ?」

脇腹から臍を経由して滑らかなくびれを這い上がってきた2年リーダーの左手が、念押しの『ねえッ』に合わせて左の乳房を握り潰した。

「んんぅーっ!」

桜木先輩は口をへの字に結んだまま首を振った。あれほど美しかった楕円が無残にもつぶれて、何度も指で揉みしだかれる。

「あ……ん、むっ……んん!」

リズミカルに強弱を付けて押し込まれる指先。数回に一度は指の間から白い乳房が盛り上がるほど鷲掴みにされている。

その度に桜木先輩の唇からは押し殺せなかった吐息がこぼれる。2年生はその反応をいちいち確かめながら、乳首にまで振動が伝わるように握った胸を揺さぶって反省を促す。


バレーのプレーに関しては完璧を誇る先輩だったが、このゲームに関しては圧倒的に2年生が優位に立っていた。防戦一方になりながらも必死に抵抗する桜木先輩。

エロ動画じゃないんだから、胸を揉まれてすぐに感じる女なんてそんなにいるわけがない。何を隠そう、実はあのテニス部女で悪ノリして実験したことがある。

背後からいきなり乳を揉んでやったので、ビンタくらいは覚悟していたが、現実はシビアだった。グーで殴られた。蹴りが入った。それも何発も。最後は制服のスカートからパンチラするのも構わず背負い投げだ。

しかし、今の先輩は違う。具体的に何をされたのかわからないが、下準備は用意周到に済まされていたのだから。外観からもわかるほどに乳首を痼らせて、すっかり綻んでいる胸を弄ばれて、よく声を抑えている方だと思う。

「す……っ、すみま……せん…………」

ついに桜木先輩の口から敗北の言葉が漏れた。意訳すれば『言うとおりにするから、手を離して』ということだ。2年生はまさにそう言わせたいのだろうが、その通り言わないところが先輩らしい。

男の手が名残惜しそうに離されると、すぐに桜木先輩の叫ぶような大声が響く。

「0年―ッ! 桜木、真衣ぃッ! 尻穴チェック!! お願いしまぁすっ!!」


腹の底から出した大音量の宣言が、土手と部室の壁に反響して周囲にこだました。俺の時間が完全に停止した。

(な……な、……なな…………っ。なんだ…………ってぇ!?)

憧れの女性が発した聞き慣れない単語の違和感に、思考が停止する。

(なんて言った!? いま桜木先輩は、なんて言わされた!?)

他の奴らも目を丸くしていた。やはりただのチェックではなかった。俺たちの知らない、『0年』の刻印以外のチェック。

やっと宣告を受け入れた2年のリーダーが、被験者の背後に回り込んで身を屈める。その姿が窓枠から見えなくなると、俺の胸を締め付けるような痛みが襲った。

あの2年生の目前にいまどんな光景が広がっているかを想像すると、イライラしてくる。

ぷりっぷりに張り出した二つの尻丘。左の肌には赤黒い色でべっとりと付けられた『0年』の文字。右の肌はマシュマロのように白い。その下の太腿がぱっくりと左右に開かれている。

リーダーは鼻先をお尻にすりつけんばかりにして『0年』の文字を確認したついでに、大きく開いた真下の空間を覗き込む。不可抗力で手が滑る。それでも、桜木先輩には足を閉じる権利も手で払いのける権利もないのだ。


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