投稿作品集 > 鬼姫 003 追加罰 p.01
このストーリーは、bbs にて、hiro 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は hiro 氏にあります。
『田中由真さん、田中由真さん、生活指導室まで来なさい』
校内放送が流れた。
鬼姫の声だ。何かしたかな? 私は、少し不安になった。
化学の実験が終わったばかりで、まだ体操服姿だった私は、急いで着替えを済ませ、生活指導室に走った。
生活指導室の前に行くと、佳奈が何かを広げて立っていた。
「えっ!! うそ!!」
佳奈が胸の前で広げていた物は、下着のパンツだ。
「佳奈……」
佳奈は、私から視線を外した。きっと、恥ずかしさからだろう。佳奈の顔を見ると、頬が赤く、それに、少し腫れているようだ。
「さっき、化学の実験があったみたいね?」
鬼姫が私に話しかけてきた。
「はい」
私は、答えた。
「今、本岡さんが私の前を通ったんだけど、ブルマーから下着のラインが見えてね。確か本岡さんには、今学期中、ブルマーの中の下着は禁止していたのに、おかしいよね」
「あっ!!」
思わず、私は声を上げてしまった。
「まぁー、中に入って。貴女もよ、本岡さん!!」
私も佳奈も、恐る恐る中に入った。
私たちが部屋の中に入ると……。
「本岡さんに罰を与えても、全く反省する気持ちがないみたいなの。だから、私は考えたの。どうしたら、本岡さんが反省する気持ちになるのかをね」
「どうしたら……」
恐る恐る私が質問すると……。
「ひと言で言うなら連帯責任かな?」
「れ、れんたいせきにん……」
「そう、連帯責任。貴女たちクラスメイトにも罰を受けて貰うの」
私と鬼姫の話に割り込むように、佳奈は叫んだ。
「先生、それは、あんまりです!!」
「黙りなさい!!」
バシーーーン!!
佳奈の言葉を力尽くで制止させるかのように、佳奈の左頬に鬼姫のビンタがさく裂した。その上……。
「今の貴女の態度は、私に対する反抗と判断します」
鬼姫は、いつものように意味深な言葉を発した。
「ちょっと待って下さい! 私が罰を受けますから、クラスの友達を巻き込むのは止めて下さい!!」
これ以上、佳奈が言葉を発すると、恐らく追加罰が与えられるだろう。そのことは、佳奈も充分に理解していたはずだ。
それでも、クラスメイトを巻き込みたくないという思いからなのか、怒られることを承知の上で、佳奈は鬼姫に食らいついていた。
「分かりました。貴女に対する罰と、今後の指導方針は、田中さんと相談することにします。貴女が居ると話が進まないから、さっきのようにパンツを広げて廊下に立っていなさい」
「由真、私は、どうなっても良いから……」
顔の前で両手を合わせ、佳奈は私にお願いしていた。きっと、クラスメイトを巻き込むのを防いでと言っているのだろう。
「さっさと出なさい!!」
そんな佳奈を、鬼姫は生活指導室から追い出した。
「じゃあ、本岡さんに関する指導内容を決めましょう」
「はい……」
「そう言えば、本岡さんは、貴女にお願いして出て行ったわよね。だったら、貴女が決めてあげなさい」
「えっ? あっ、はい……」
どうしよう。私が佳奈を追い詰めるようなことは……。でも、甘い内容なら、余計に鬼姫の怒りを買って、他の友達も巻き込んでしまうかも……。
暫く悩んだ末……。
佳奈、ゴメン。私は、心の中で佳奈に謝りながら……。
「本岡さんには、今学期中、体育以外の授業も全てブルマーで受けて貰います。だから、登校したら、ここに来て、ショーツを脱いで、脱いだショーツを先生に預けて貰います」
「甘いわね」
鬼姫に、『甘い』と言われた。
私には、非常に辛い罰を決めたつもりだった。中学生の女の子が、いくら同性とは言え、脱ぎたての下着を先生に預けるなんて、とても辛いことだ。
それに……。体育以外の授業もブルマーで受けなければならないと言うことは、男子もいる教室で、一人だけブルマー姿なのだ。屈辱と言っても過言ではないだろう。
それなのに、鬼姫は『甘い』と言う……。私には、もう決められない……。
「田中さん、貴女も付き合ってあげるのなら、貴女が決めた内容で許可してあげましょう」
鬼姫が言った。
どうして私まで、鬼姫に脱ぎたてのパンツを預けなければいけないの……? そんなの嫌!!
私は、心の中で叫んだ。
「田中さんが付き合ってあげないのなら、本岡さんにはブルマーの着用を禁止しましょう。下半身パンツ姿で体育の授業を受ける。当然、校外に出ることもあるでしょう」
「……」
もう、私には、選択肢は残っていなかった。
「わかりました。私も佳奈に付き合います……」
「そう、じゃあ、決まりね。明日から、登校したら、ここに来るようにね」
「はい……」
私が返事をしたのを確認すると、鬼姫は部屋の奥にあった段ボール箱を漁り始めた。そして……。
「これなら、貴女に丁度良いサイズでしょう。さぁー。着替えて」
鬼姫は、私に半袖体操服を手渡してきた。私は、仕方なく、半袖体操服に着替えた。
「ブルマーは、パンツと交換ね」
鬼姫の言葉に、私は、改めてノーパンブルマーを意識した。
少し、時間がかかったかもしれないが、私は、覚悟を決め、鬼姫が見つめる中、スカートを穿いたままパンツを脱いだ。
「交換、お願いします」
温もりの残るパンツを、私は鬼姫に差し出した。鬼姫も事務的に受け取ると、私にブルマーを手渡してきた。
ブルマーを受け取った私は、急いでブルマーを穿き、スカートを脱いだ。いつになく、お股が“スースー”するような気がした……。
着替え終わるのを見届けると、鬼姫は廊下に出た。そして、佳奈と少し会話すると、二人で部屋に戻って来た。そして、私の前に二人が来ると……。
「本岡さん、貴女のせいで、田中さんは、おしっこで黄ばんだ、こんな汚いパンツを、私に預けているんだから、お礼を言いないさい!!」
さっきまで、私のお股が当たっていた部分を強調するように広げ、鬼姫は佳奈に言った。
そんなところ、見せびらかさないで!! 私は、大声で叫びたい気持ちだった。
「由真、ありがとう……」
佳奈は、私にお礼を言った。目に涙を溜めていた。言わされているからではない。本心から言ってくれているのが、伝わって来た。
「本岡さん、ちょっとこっちに」
鬼姫に言われ、佳奈が鬼姫の前に行くと……。
「きゃあーーー!!」
あの時と同じように、鬼姫は、佳奈のブルマーのお尻の部分を、両サイドから掴んで引っ張り上げた。次の瞬間、ブルマーの中に下着を着用していない為、お尻のお肉が“プルン”と溢れだした。
「今日も綺麗に整えているみたいで、こんなにお股にブルマーを食い込ませているのに、あそこの毛が見えないじゃないの」
「えっ?」
思わず、私は、声を上げてしまった。お尻だけではなく、前も同じようにされていたのだ。
「今日は、罰として、本岡さんには、この姿で授業を受けて貰います」
そう言うと、ブルマーの両サイドから紐を通し、ブルマーをTバック・Tフロントの状態に仕上げた。思わず、私は全身に身震いを感じた。
「心配いらないわ。貴女には、そこまで、させないから」
鬼姫が私に向かって言った。鬼姫に、悟られていたようだ。なんだか、心の中を、見透かされた気分だった。
その後も暫く鬼姫は佳奈に説教し、佳奈のパンツを受け取ると、鬼姫は佳奈を解放した。続いて鬼姫は、私にも色々と話した。まぁー、内容は、佳奈を監視するようにと言ったところだ。
ようやく解放された私も、教室に走った。
当然、授業が行われていた。だが、教室に佳奈の姿は無かった。
私は、とても心配になった。すぐにでも教室を抜け出し、佳奈を探したいところだったが、今は授業中……。流石に、そんなことが出来る筈もなく……。
いつもより長く感じた授業が終わり、急いで佳奈の姿を探したが、見つけることは出来なかった。仕方なく、その後の授業を私は受けたが、佳奈のことが気がかりで上の空だった。
結局、この日は、佳奈の姿を見つけることは出来なかった。
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