投稿作品集 > 静香と香澄 p.31

このストーリーは、bbs にて、鳳仙 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は 鳳仙 氏にあります。



「どうして裸なんですか?」

松尾はそう問い、未来の目の前に立ち塞がった。のみならず、その肩をしっかりと掴む。

「……服を着る余裕が無いんですっ……」

半ばベソを掻きながら、未来は苦衷を訴えた。それが、益々松尾を調子付かせると知らずに。

「大変ですね。では、私が手を貸しましょう」

さも親切にと云わんばかりに、最下層は未来の背後に回り、その裸身を抱き上げた。

両足を抱え込む形―そう、まるで幼子が親に抱えられてオシッコをするポーズである。

「きゃっ、ちょ、ちょっとっ……。嫌っ、止め……」

抵抗も拒否も、か細い声でしかない。未来は無惨にも、その格好のままトイレへと連行された。


「もう降ろしてっ。そして、出ていってっ」

トイレに入るや、未来は足をばたつかせ抗った。が、松尾は未来を手放さない。

「未来さん、遠慮には及びませんから。貴女の恥ずかしい処は、昨日もしっかり堪能する程見てますから、今更恥ずかしがる事はないですよ」

まるで善意と云わんばかりな物言いで、そのまま便器の上まで彼女を運んだ。

「さあ、どうぞご遠慮なく。私は気にしませんから」

迫りに迫った便意、それを我慢する必要もないのだが、未来としては最下層に排便を見られるのは論外である。

「お、お願いじばす……。ヒック、降ろじてくらざい……」

頬を流れる涙と共に、無慈悲な最下層へと懇願を重ねた。そして、最大限の努力で、肛門に力を入れ続ける。


「ははは、私がくたびれるのをお待ちですか? 残念ですが、貴女の体重なら一時間くらいは大丈夫ですよ。さ、ささ、未来ちゃん、我慢しないでウンチ出しちゃいまちょうね~」

彼は、未来を抱く手を左腕のみに替え、自由となった右手で彼女の秘処をまさぐった。

その無礼な行為に対しても、未来は為す術がない。両手でお腹を抑え、便意を堪える事で精一杯である。無論、新たな刺激も、彼女を容赦なく苦しめる。

「あははははっ。何故ウンチを我慢してるのかと思ったら、未来ちゃんのお尻に蓋がしてあるね? じゃあ、松尾お兄さんが取ってあげるから、安心してウンチしていいよ」

栓が取られ、一つの不快感がなくなる。とうに限界を迎えていた未来の肛門は、まず大きな咳払いをした。

松尾は、慌てて未来を抱え直す。そして、彼女の足を拡げた。瞬間、未来の肛門は、けたたましいお喋りを始めた。


最初、浣腸液が迸ると、間を措いて不協和音と共に、液状化しつつある固形物が排出された。

「あ、ああ……」

苦しみが長引いただけに、その爽快感は格別である。彼女は、束の間、最下層の存在を忘れた。

「未来ちゃん、くっちゃいウンチ、いっぱい出ちゃったね~。あはは、くちゃいくちゃいっ。あははははっ」

排便が一頻り終ると、松尾がそう言って未来を辱しめた。その言葉は、放心状態の彼女を、屈辱の海に沈めた。

余りといえば余りにも酷い現実である。全裸を最下層に晒すのさえ、有り得ない話なのだが、自身、抱き上げられ、あまつ排便の一部始終まで見られた。

未来は号泣しながら、顔を覆って身悶えする。そして、ショックの余り、失禁までしてしまった。


「あははははっ! 未来ちゃん、オシッコも我慢してたんだっ。それにしても、凄い勢いだねぇ~。あっははははははっ!」

松尾の再度の嘲りだが、未来の耳には届いていない。徹底的に打ちのめされた感じで、最早言葉による抵抗すら出来ずにいた。

大小の排泄が完全に終わった。松尾はそう判断すると、再び左腕だけで未来を抱える。そして、右手でお尻洗浄のボタンを押した。

「じゃあ未来ちゃん、お尻とアソコ、キレイキレイちまちょうね~」

これも、彼に言わせれば親切の一環であるが、未来にすれば恥辱以外何物でもない。

便器に備え付けられたウォシュレットのノズルから、ぬるめの水が勢いよく噴出する。松尾は未来の肛門や秘処をそれに当て、右手で弄ぶように洗う。

「いや……やめて……。やべてくらさい……」

「未来ちゃん、オシッコやウンチをキレイキレイするんでちゅから、我慢ちまちょうね~」

「ひぐうっ……」


抵抗の気力すらなく、未来は最下層の為すがままとなった。そして、彼女の脳裏には、ひょっとすると自分は犯されるのではないか、そう過った。

が、さすがに松尾もそこまで無思慮ではない。彼はあくまでも、未来の排泄の手助けという枠で、収めるつもりであるからだ。

『未来さんが便意を堪える余り、動けないようだったので手を貸しました』

これに関して、誰に何を言われても、これで押し通すつもりである。

ゆっくり、丁寧過ぎる程丁寧に洗われ、漸く恥部の洗浄から解放された未来。しかし、依然として松尾の腕からの解放はない。

「未来ちゃん、最後にキレイになったか、お兄さんが確かめてあげるからね~」

どころか、松尾の一言の元、腰を軸に頭を下に向けられてしまった。つまり未来は、彼の眼下に恥部を晒したのである。

「いやぁ……。ヒック、……やめでくらざいぃ……」

度重なる涙の哀願も、最下層の欲情を高めるだけでしかない。彼は未来の腰をしっかり抱いたまま、右手で秘処や肛門を拡げた。だけでなく、匂いを嗅いでみたり、指でまさぐったりした。


「クンクン、未来ちゃん、オシッコやウンチの匂いはしなくなったね。でも代わりに変な匂いがするね? もう一度洗おうか?」

と、その時である。

「松尾、何をやっているんです?」

静かながらも、さびのある声がした。彼は慌てて振り向くと、トイレの入口、そこに村岡が立っていた。

「あ、実は……」

「その前に、未来さんを離しなさい」

村岡の指示に、松尾は二の句が継げぬまま、おそるおそる入口へと来た。そして、廊下まで出ると、そっと未来を下ろした。瞬間、村岡は警棒を取り出し、松尾の背を強かに打った。

「ぐわっ!」

ビシッ!
ビシッ!
ビシッ!


思わずふらつく松尾に、容赦ない警棒の連打が見舞われる。

「お前はなぜ屋敷内にいるのです? 野外での仕事、指示はしておいた筈ですよね?」

堪らず踞った彼だが、腕や背中は打ち据えられる一方である。

「も、申し訳っ、ありばせんっ」

痛みの中、松尾は謝罪をするが、村岡は手を止めない。

「いいですか? お前に関していえば、旦那様の許可なくとも、私の裁量で処罰出来るんですよっ? 私の指示に逆らい、私の大事な部下に悪戯するなど、お前こそ躾が必要ですよねっ」

既に松尾の露出した腕などは、無惨な蚯蚓腫れが出来ている。それでも、村岡の警棒は休もうとしない。

余りに凄惨な処刑に、泣きじゃくっていた未来も驚きの表情を見せる。そして、物静かな執事の怒りの凄まじさに、安堵するより怯えてしまった。


「村岡ざまっ、む、村岡ざまっ、ど、どうかお許しっ、ぐださいませっ!」

「誰に謝るべきですか? 未来さんの受けた心の傷を思えば、私の指示を無視した事など全然軽いですよ」

ここで、彼も漸く手を止めた。そして未来は、執事の思わぬ言葉に感激した。

松尾は土下座して未来に詫び、許しを乞うた。しかし、村岡の怒りはまだ収まらないらしく、警棒を未来に渡した。

「未来さん、貴女からも松尾の躾をなさい。私が許可します。そして松尾、お前は顔を上げてはいけませんよっ」

最初、きょとんとした顔をしていた未来は、状況を理解すると警棒を構えた。

「村岡様、ありがとうございますっ」

最年少のメイドである彼女、いつも先輩メイドに弄られ、世話をする裕美お嬢様には手を焼かされる。そのストレスもあり、ましてや相手は自分を辱しめた最下層である。遠慮など有ろう筈もなかった。

そして未来は、これを機に人を打ち据える喜びを知った。


一方、本人不在の村岡の部屋。

「友美、時間だわ。トイレに行きなさい」

「……は、はいっ、静香様っ……」

彼女は返事をすると、さすがにたしなみがあるのか、腰を捩りながらも服を着た。そして、ショーツのみ手にすると、緩慢な動きで部屋を出る。

『村岡……遅いわね』

未来が気になると言って、友美の浣腸を済まして部屋を後にした彼。10分経ったが、未だに戻ってくる気配がない。静香は、何となく落ち着かない。そしてその理由は、範子の表情にあった。

不機嫌とか、緊張とかいう感じではなく、何かしらゾッとするような険が見えるのだ。言い換えるなら、冷たい憎悪というべきであろう。

「ね、範子、今日は貴女にしては珍しい遅刻だったね? 何か体調悪かったかしたの?」

重苦しい沈黙に耐えかね、静香は労るように訊ねた。


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