投稿作品集 > 松本 豊 第9章 追記2『佐々木さんへの罰』 p.03

このストーリーは、bbs にて、hiro 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は hiro 氏にあります。



――現実――

彼女の話を聞いて、ますます興味が湧いてきた。だが、なんて言って良いのか分からず、その後は沈黙の時間が過ぎた。

そんな時、横山先生が戻って来た。

えっ? でも……。入口の扉が開いた音はしなかった。もしかして、聞いていたのか?? さっきの話で登場した横山先生って、この人だよな? 俺は、邪心だけを膨らませていた。

またまた世間話に花を咲かせていると、佐々木さんがクネクネと身体を動かし始めた。

「やっぱり、外に放り出されたいようね」

「ち、違うんです」

「何が違うの!!」

「お、おしっこ……」

微かに聞こえる本当に小さな声で、彼女は言った。


「反省するまで我慢しなさい!!」

「む、むり……。お願い……、せ、先生、お願い、行かせて……」

「駄目と言ったら、駄目です!!」

だが、横山先生の返事は無情なものだった。

「漏れちゃう……」

「だったら、漏らしなさい」

「そ、そんな……」

横山先生は、そう言うと、何ごとも無かったかのように俺との話を再開した。

そして、10分が経過した。彼女の顔から汗が流れてきていた。たぶん、横山先生も気付いているだろう。だが、何も言わなかった。

更に10分が経過した。佐々木さんは、本当に限界を迎えた様子だった。


「せ、せんせい、お、おながい。そなあそかおぉぉ……」

バシーーン!!

「何を言いたいの!! 落ち着いて、はっきりと言いなさい」

横山先生は、佐々木さんをビンタした。

「先生、お願いします。もう、限界です。追加罰でも何でも素直に受けます。だから、だから、おしっこを、おしっこをさせて下さい」

佐々木さんが、横山先生にお願いをした。ビンタされたことで冷静になれたのだろうか。さっきとは全く違う堂々とした口調でお願いしていた。

「わかったわ。暫く待っていなさい」

そう言うと横山先生は、どこかに電話をしていた。


コンコン――

「失礼します。三浦です」

「入りなさい」

「はい、失礼します」

一人の男子生徒が入って来た。

「おいおいおい、お前、何をしでかしたんだ?」

彼も驚いた様子ではあったが、日常の光景だったのであろう。さほど、驚いた様子は無かった。

「先生、洗面器を持って来たんですけど、どうすれば良いですか?」

「ありがとう。まぁー、何にしても、そんなところに突っ立ってないで、ここに来なさい」

「あっ、はい」

返事をすると、彼は部屋の中に入ってきた。


「お、お願い。あまり、見ないで……」

「あほか、お前。誰がお前の裸なんか見るかよ。自意識過剰も程々にしろよ!!」

彼は怒った。だが、俺の目から見ても、彼は彼女の下半身に興味津津な様子だった。

「その通りよ!! 貴女みたいな子供の裸なんか見ても誰も喜ばないって、いつも言っているでしょう!!」

「す、すみません」

「本当に貴女って子は、反省する気持ちが無いようね。追加罰を考えなきゃいけないわね」

「反省しています。だから、追加罰は許して下さい」

「口じゃなく、態度で示せって言っているのよ」

「わ、わかりました。でも、その前に……」

「あぁー、そうだったわね。三浦君、佐々木さんが、おしっこをしたいらしいの。悪いけど、その洗面器で受けてあげて」

「先生、そんなの嫌!! と、トイレで、トイレに行かせて!!」


「駄目よ。これも、貴女への罰の一つなんですからね。なんなら、漏らしても構わないわよ。まぁー、そんなことをして部屋を汚したら、どうなるか分かっているでしょうけどね」

「分かりました。ここで、洗面器にします」

「ミト、洗面器、ここに置いて」

「誰が、そんなことを言いましたか!! 貴女は立ったまま、するの!! それを、彼に受けて貰うの!! 分かった!!」

「そ、そんな……」

「何をしでかしたのか知らないけど、諦めろよ」

彼の言葉は冷たかった。俺にとっては異様な光景が続いているが、彼にとっては日常のことなのだろうか。

「ミト、悪いけど受けてね」

「構わないけど、僕の手にかけないでくれよ」

「う、うん。でも、初めてだから……」


じゃーーーーーーー。

本当に限界だったのだろう。尿が勢いよく飛び出してきた。

じょじょじょじょーーーー。

洗面器に当たる音が、部屋中に響き渡った。彼女には、屈辱的な音だろう。

ずぼずぼずぼ……。ごぼごぼごぼーーーー。

そんな中、洗面器に当たる音が変わった。空の時と中身が溜まった時と、音が違うんだなーーと、冷静に感じていた。尿の勢いが弱まり、最後に少し太腿に垂れ、ようやく尿は止まった。

「終わったようね。三浦君、これで拭いてあげて」

「じ、じ、自分で、拭けます」

バシーーン!!

横山先生のビンタが炸裂した。


「これが最後通告よ。反省するつもりが無いのなら、連帯責任として貴女のクラスの女子全員に罰を与えます。そうね、下半身裸で境内を掃除するなんてどうかしら?」

「お、お願い。クラスメイトを巻き込まないで」

「貴女の態度次第よ」

佐々木さんには何も言えなかった。また、流石に彼も、この状況で冷やかすことも出来なかったのだろう。渡された紙で、佐々木さんの陰部を黙って拭いていた。

佐々木さんは、泣いていた。当然だろう。病気や怪我で排泄の後始末が出来ず、手伝って貰わなければならないというのなら我慢も出来るだろう。

だが、今は違う。自分で出来るのだ。ましてや、同級生の男の子に後始末をして貰っているのだ。声を上げて、ワンワン泣いても良い状況だ。だが、佐々木さんは、声は一切あげなかった。

最後に横山先生が、太腿に流れた尿を温かいタオルで拭いてあげていた。俺にとっては冷酷なイメージだけだったのだが、優しい一面もあるんだなと思った。


その後、横山先生は一枚の紙を取り出すと、何やら文章を書いていた。

『私の おしっこです 1年7組 佐々木ゆみ』

横山先生は、そう紙に書いた。

何をする気なのだろうか?? 俺が疑問に思っていると、洗面器に貯まった尿を彼女だけではなく俺にも見えるような位置に置いた。

「佐々木さんのおしっこ、意外と黄色いのね」

横山先生は、彼女を辱めるために言ったのだろう。それに、俺にも見えるような位置に置いたのも、きっと、そのためだろう。

すると今度は、さっき書いた紙を洗面器の上に貼りつけた。

「佐々木さん、これ、廊下に出しといてくれる。臭くて耐えられないわ」

「せ、せんせ。ブルマ……」

「甘ったれるんじゃありません!!」

横山先生が怒鳴った。


「ちょっと私が甘い顔をすれば、これなんですから。何度も言うようだけど、私が優しく言っている間に素直に罰を受けた方が、貴女だけじゃなく、貴女の大事なお友達の為にもなるんですよ」

「わ、わかりました。すみませんでした」

佐々木さんは謝ると、すぐに洗面器を廊下に置いてきた。

「じゃあ、先生。僕、戻りますね」

「そうね。ありがとう」

三浦君は真っすぐ部屋に戻るのかと思いきや、わざわざ佐々木さんの前を歩いた。そして……。

「きゃっ!!」

佐々木さんが、女の子の大切な部分を抑え座り込んでしまった。

「佐々木さん!! 何をしているの!! 立ちなさい!!」

「三浦君が……」

「あっ、ゴメンゴメン。手が当たったみたいだね。さっき横山先生も言われたように、お子ちゃまの割れ目なんか触っても誰も喜ばないから、心配はいらないよ」

「……」

何が心配いらないのか分からないし、たぶん、わざと触ったんだろう。それでも彼女は、何も言わなかった。


「分かったら、さっさと立ちなさい!!」

佐々木さんは、しぶしぶ立ち上がった。

「次、ここを隠したら、明日、女子は、パンツ一枚で泳がせるからね」

横山先生は、佐々木さんに意味深な発言をすると今度は俺の前に来た。

「すみません。私、ちょっとお風呂に入って来るので、この子を見張っていてくれませんか?」

「あぁ、はい。分かりました」

「ありがとうございます。できるだけ早く帰って来ますので」

そう言うと、横山先生は荷物を持って部屋から出ていこうとした。

「佐々木さん、分かっていると思うけど、お股を隠したりする以外にも、お喋りが過ぎたりした場合も、さっきの罰が適用されますからね」

最後に、脅しをかけて出ていった。


「あのぉー、すみませんが、そこにあるガムテープで、私の手を背中で縛ってくれませんか?」

「どうして?」

「たぶんまた、お股に手を回したりするかもしれないので……」

「さっき言ってた罰を恐れて?」

「はい」

「分かった」

彼女は自分から背中に手を回したので、俺は手をガムテープで固定した。

この後、横山先生が戻って来るまでの一時間。彼女は、ひと言も喋らなかった。当然、俺も彼女に何も話せなかった。

横山先生が戻ってきて、俺も部屋に戻ったが、彼女は立たされていた。彼女が解放されるのは、いつになるのだろうか……。


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