投稿作品集 > 松本 豊 第7章 p.01

このストーリーは、bbs にて、hiro 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は hiro 氏にあります。



10月になった。

遂に、体育祭の日がやってきた。いつものように学校に行くと、グラウンドの方から声が聞こえた。まだ、授業開始まで一時間以上もあるのに……。

少し気になった俺は、グラウンドに行くことにした。

「早く、そこの椅子を拭いて!!」

3年生の女子生徒が1年生に指示を出しているようだ。よく見ると、体育委員長の星野真理子だった。

朝からパイプ椅子を拭いたりするんだぁー。俺は、単純に思った。テントを設置したりする力仕事は男子生徒の仕事で、椅子を拭くなどの軽作業は女子の仕事と役割分担がされていた。


自分が学生だった頃も、そのような役割分担がされていたので、特に疑問に思わなかった。そんな時だった。

「何度も言わせないで!! 早く椅子を拭いてよ!!」

「何で拭いたら良いのかと……」

星野の迫力にビビったのか、蚊の鳴くような声で一人の女子生徒は答えた。

「いちいち教えて貰わないと何も出来ないの? 教室に行って雑巾を取って来るとか、頭を使ったら分かるでしょ。でも、もういいわ。わざわざ取りに行かなくても。真面目に掃除をする気持ちがないようだから、真面目にする気持ちにさせてあげるわ」

星野の言葉で、女子生徒が固まった。

「雑巾の使用は、禁止ね」

「えっ? じゃあ、どうやって椅子を拭くのですか?」

女子生徒は、素直に質問した。星野の言葉の意味を、本当に分からなかったのだろう。


「穿いているじゃないの、雑巾みたいな汚い布切れ」

「えっ? パンツですか?」

「いちいち、聞かない!!」

おいおい、そこまで、させるのか……。俺は、思った。言われた女子生徒も、一瞬、いや、かなり戸惑っているようだった。

「どうするの? 掃除、するの? しないの?」

更なる星野の言葉に、女子生徒はブルマーのウエストゴムに手を掛けた。一瞬の沈黙の後、女子生徒は、一気にパンツもろともブルマーを足首まで降ろした。

「ちょっと、それは、やり過ぎだろ!!」

流石に、俺は黙って見ていることは出来ず、ストップをかけた。


「ご、ごめんなさい!!」

星野が俺の声に反応し、すぐに謝って来た。女子生徒も、ブルマーを足首に溜めたまま俺の方を向いた。女の子の大切な部分が丸見えだと言うのに、隠すこともせず、次の指示を待っているようだった。

「ブルマーを穿いたら、教室から雑巾を取って来て掃除を続けろ」

「あ、ありがとうございました」

女子生徒は俺にお礼を言って、走って行った。

「星野、今のは感心しないぞ」

「は、はい……」

「3年生なんだから、自分で罰を決めれるよな?」

「は、はい……」


暫くの沈黙の後、星野は……。

「準備が終ったら準備室へ行きますので、裸のお尻を叩いて下さい……」

色々と考え、悩んだ末の答えだろう。

「よし、分かった。だが、今日は忙しいから、こっちから連絡する。だから、いつ叩かれても良いように、パンツを脱いで準備しておくように」

「は、はい……」

俺の言葉に星野は、何の疑いも無く、ブルマーのウエストゴムに手を掛けると、俺の目の前でブルマーを脱いだ。そして、今度は、白いパンツに手を掛けると、今度も俺の前で、パンツを脱いだ。

女の子の大切な部分が丸見えになった。流石に恥ずかしかったのか、少し身体を動かして、俺からの視線を外した。

そして、脱いだばかりのパンツを俺に手渡すと、急いでブルマーを穿いた。俺は、星野から受け取ったパンツで、少し冷やかしてやろうと思っていると……。


「おはようございます。いつも娘がお世話になっています」

「えっ、あっ、おはようございます」

顔を見たが、俺には誰だか分らなかった。

「真理子の母で、PTA会長とOB会の理事をさせて貰っています」

「えっ、あっ、こちらこそ、お世話になっています」

俺は、かなり焦った。だが……。

「いつも厳しく指導して下さっているようで、ありがとうございます。これからも、娘を厳しく指導して下さい」

俺に挨拶をすると、お母さんは……。

「私も見ていましたが、先生がおっしゃるように、私も感心しませんね。先生から指導して頂く前に、今、ここで私が貴女のお尻を叩きます」

そう言うと、お母さんはグラウンドに正座した。そして、お母さんは、自分の膝をポンポンと叩いた。


「お母さん、ここでは嫌……」

「何が嫌ですか!! それとも、お父さんに電話して、ここに来て貰いましょうか?」

“お父さん”この言葉に星野は反応したようで、母親の膝の上に横になった。

すると、お母さんは……。娘のブルマーを、膝まで降ろしたのだ。

えっ? こんなところで、お母さんが? 俺や横山先生がするのは分かるが、まさか、母親が中学生の娘に……。流石に声に出しては言えなかったが、俺の正直な気持ちだった。

ペチーーン、ペチーーン、ペチーーン、ペチーーン、ペチーーン……。

お母さんは、ブルマーを脱がせた剥き出しのお尻を叩き始めた。外だということを忘れているのか、疑いたくなる光景だった。

星野が母親にお尻を叩かれている光景に気を取られていたが、ふと回りを見渡すと、準備を終えたクラスメイトや後輩たちが星野を囲むように集まっていた。それにお母さんも気付いたのだろう……。


「友だちが貴女の指示を待っているようだから、後の指導は先生にお任せするとして、このぐらいにしておきましょう」

そう言って、お母さんは星野を解放した。星野は、見られていることに気付いていなかったのか、お母さんの言葉に、見る見るうちに顔が青ざめていった。俺も、この雰囲気を、どう対処すれば良いか分からず……。

「星野、早く次の指示を出してやれ」

ひと言だけ言って、準備室に戻ることにした。だが、目の前には、まだ星野のお母さんが……。

「いつも娘が、ご迷惑ばかりおかけしているんでしょう。すみません。悪い時は悪いって、叱ってやって下さいね。それでも聞かない時は連絡を頂ければ、私の方からお仕置きをしますので……」

「あっ、はい」

なんて答えたら良いのか分からず、とりあえず俺は返事をした。


「でも、私も娘のことは言えませんけどね。今は退職なさったけど、私も中澤優子先生に、叱られましたからね」

「あっ、OB会の理事と言うことは、うちの卒業生なんですね。じゃあ、お母さんも今みたいにブルマーとか脱がされて裸のお尻を叩かれたんですか?」

俺は、質問した。

「私の頃はブルマーではありませんでしたから、ブルマーを脱がされたことはありませんが、男子もいる教室で、裸のお尻を叩かれたなんてことは日常茶飯事でしたね」

「そうなんですか……」

「授業中に欠伸をしただけで、パンツ一枚にされて頭から水を掛けられたこともありましたね。12月の寒い時期だったので、死ぬかと思うほどでした。でも、今となっては、懐かしい思い出ですね。それでは、他のOB会の方々も来ていることだと思いますので、失礼させて頂きます」

そう言って、星野のお母さんは話をまとめた。


「あっ、はい。今日の体育祭、よろしくお願いします」

俺が挨拶を返すと、星野のお母さんは会釈をして、どこかに歩いて行った。

準備室への道のり、俺は、なんて質問をしてしまったのだろう。お母さんに、変に思われていないかな? などと少し心配になった。

その反面、真冬にパンツ一枚で冷たい水を頭からかけるなんて凄い。もしかして横山先生も……、流石に、そこまでは……、でも、授業中に欠伸なんてしたら……? 色んなことを考えていた。


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