投稿作品集 > 続・湯水のごとく p.06

このストーリーは、bbs にて、薫 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は 薫 氏にあります。



ヴヴヴッ、ウィ~ン、ヴッヴッ、ブィ~~ン

「はぁあん! あはぁあ! はふっ、あふっ、あはぁんッイイっ!!」

「如何でしょう、山崎様。楽しんで頂けておりますでしょうか?」

「ははは、噂には聞いっとったが、こりゃあ凄い接待だな。この子はまだ新人なんだろ? 契約の為とはいえ、オナニーショーまで見せてくれるとはねぇ」

大口の顧客専用の8Fのラウンジでは、小さな円形テーブルの上に乗った全裸の草野留美が、電動バイブを秘処に受け入れて腰を上下させている。いつも裏接待で使っているミニステージではない。豪華な応接セットの上に設置された、直径1メートルほどの回転式の舞台だ。

中央には吸盤付きのバイブレーターが固定されており、全裸の女子社員が自ら腰を振って絶頂を迎える様子を、目と鼻の先で楽しんでもらおうという趣向である。ゆっくりと回転する特注のミニ舞台は、ソファーに座ったまま留美の痴態を全方向から観賞出来るように、最適な高さと速度に調整されていた。


「あら、絶対に口外しないようにと、硬く口止めさせて頂いてますのに……」

いったい誰から聞いたのかと問い詰められて、谷村の名前が出てきた。二ヶ月前にクレームを付けて、部下と共に乗り込んできた男である。すっかり裏接待の虜になった谷村は、大した用も無いのにTトラベルに出向いては、自社の出張や旅行の話を持ってきた。

そのたびに8Fのラウンジで接待をしたが、女子社員は極端に露出度の高いドレスを着て、酒の相手を務めただけである。部長に話を通し、専務の山崎を引っ張り出すまでは、谷村には何度も良い思いをさせてやった。

しかし、女子社員によるストリップやオナニーショーといった過激な裏接待は、部長を連れて来るようになるまで、お預けを食らわせておいたのだ。


「まあ、谷村様ったら……口が軽いですわね」
「留美ちゃんだって、嫁入り前の娘なんですよ」

「あっあっ、あはぁん、ああんッ! あふうっ、いひぃ! あぁぁん」

「ちょっと留美ちゃん、聞いてるの?」
「んもう、やぁだ! この子ったら、マジでオナっちゃってるわ」

「ほほう、凄いねぇ……。もう何も聞こえてないみたいじゃないか」
「どうです専務? ストリップ劇場のオナニーショーより、見応えがあるでしょう」

一心不乱になって腰を振り続ける留美の痴態を肴に、本日の接待に招いた木村部長と山崎専務の二人が、旨そうに酒を飲みながら談笑している。巧みに会話を合わせながら、こうした裏接待は極秘サービスであると念を押しておく。

「お願いしますね山崎様、こんなサービスをしてる事が公になったら……留美ちゃん、お嫁に行けなくなっちゃいますから」
「そうですよ。ここまでやれるのは、愛社精神があればこそですもの」

どぎついオナニーショーが続く中、乳房を露出させた美紀や智子が、山崎と木村に身体を摺り寄せたり、ショーツの中に手を入れさせている。今後は、谷村のような小物など用済みという事だ。


尚も続いている裏接待をこっそり抜け出して、裕子と麻衣が密かに「皇帝」へと向かう。一足先に店に行き、メイクを直したり衣装を着替えたり、色々と接客の準備をしておかなければならなかった。

山崎への接客は裕子が、木村への接客を麻衣が担当する事になっている。

「いらっしゃいませ! お相手を務めさせて頂きます、裕子です」

「おっ……君は確か」

「はい? 何処かで御会いしたかもしれませんが、ソ ー プ 嬢の 裕子と申します」

「……はははっ、そう云う事か。つまり君は“誰かさん”のそっくりさん……という訳だ」

「ええ、Tトラベルの女子社員は、ソープ嬢の真似事など致しませんわ」

意味深な言い回しで社名を出して、契約を取る為の接客であることを匂わせておく。


即尺即ベッドから潜望鏡、椅子洗いへと順調にサービスを進め、対面座位で山崎に抱き付いた裕子が、壷試しの途中で腰を浮かせた。そして秘処から抜いた男根に手を添えると、そのまま菊穴へと招き入れる。

「……うッ……うんっ!」

覚悟はしていても、きつい感覚に呻き声が漏れてしまう。後ろの穴に入っているのを確認させる為に、どうぞとばかりに右手の指を二本……。……女の割れ目へと導いた。

「お望みでしたら、こちらも使って頂けますよ。もちろんお浣腸も済ませてあります」

「こりゃ驚いた……ここまでやるとは、確かに真似事じゃないな」

「信じて頂けないかもしれませんが、お尻でした事はまだないんですよ」

これは本当だった……。アナル用のバイブで平沼に拡張されはしたが、アナルセックスまではやっていない。今頃は別室でも、麻衣が同じサービスを木村部長に提供しているはずだ。


厚かましい客なら自分から求めてくるだろうが、興味はあるのに遠慮して要求しない客も居るので、こうやって自分から誘うよう指導されているのだ。その後はマットでのサービスを行い、ベッドに移ってから前と後ろでそれぞれ一回ずつセックスの相手をした。

……

「え~それでは、指名第一位の智ちゃんに、賞金100万円の贈呈です」
「この一ヶ月、よく頑張ってくれました!! おめでとう御座いま~~す」

「「「おめでと~~う!!!」」」

パチパチと営業2課の全員が、鈴木智子の健闘を称えて拍手している。得意先の指名だけではなく、同僚にも声を掛けて「皇帝」に呼んでいたのだ。同僚相手にサービスしても特残にはならないが、智子は指名数を稼ぐ為に、なり振り構わずソープ嬢としての仕事を優先していた。

裕子は最初から、指名獲得レースに参加する気などなかったので、どうしてもという客以外は相手にせず最下位に甘んじている。


だが、それから一ヶ月ほど経つと、藤本美紀のソープ嬢としての人気が高くなった。

「無理だわ……それじゃあTトラベルの社員という、隠れ蓑が無くなってしまうもの」

「そうか、やっぱりな。いや悪かった、この話は忘れてくれ」

裕子を皇帝に呼び出した平沼が、残念そうな表情でコーヒーを飲んでいる。山崎からの指名だと言われ、Tトラベルの仕事として出向いてみると、指名など入っておらず、美紀を皇帝のコンパニオンに迎えたいという話だった。

平沼の話によると、美紀は色恋営業という手法を使っているそうだ。最初は過激なサービスを提供していても、次第にマットや椅子といったソープ嬢としての仕事をせずに、会話だけで満足させて帰らせる。

平沼が云うには稼げるソープ嬢の素質らしく、最近の美紀は教えてもいない色恋営業をしているので、天性の才能があるというのだ。おそらく得意先の誰かに取り入って、玉の輿でも狙っているのではないか……。


表向きはTトラベルの社員、ということになっているのだから、巧く顧客をたらしこめば、縁談話に持ち込むのも可能だろうと裕子は読んでいた。

「会社には、あの山崎ってオヤジからの指名って事になってるんだろ? ……。こいつは会社への詫び料だ、取っておいてくれ」

平沼がソファーから立ち上がり懐から出した封筒には、20万の札束が入っていた。

「あら、こんなに? 随分多いんじゃないかしら」

「お前の仕事は、キャンセルじゃねぇ! って事だ」

「……はあ、仕方ないわね。このまま帰らせる気は無いんでしょ」

溜息をついて裕子が立ち上がると、平沼に抱き寄せられた。無遠慮に乳房を揉みながら、いやらしく尻を撫で回し軽く叩いてくる。

「さっさと支度してきな、VIPルームで可愛がってやる」

「ん、もうっ……そっちなの?」

どうやら化粧室で浣腸を済ませて、VIPルームへと向かうしかなさそうだ。


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