投稿作品集 > 東第一中学校 長谷部浩之編 『妄想』 p.02
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――妄想2――
「よくも私に恥をかかせてくれたわね!!」
三木さんは、自らの手でスカートの裾を捲り、陰部を完全に曝け出しながら堀川先生の尋問を受けていた。
「恥だなんて、そんな……」
「そんなも糞もないのよ!! 私は、なんて言った?」
「パンティとブルマーを脱いで授業を受けろと……」
「そうよね!! つまり私は、男子のみんなに、貴女の、その汚いオメさんを見て貰えって言ったのよね!!」
そう言いながら、堀川先生は三木さんの割れ目を触った。
「はい……」
恥ずかしさからだろうか。それとも、答えようのない質問に困っているだけなの分からないが、三木さんは小さな声で返事をするのが精一杯の様子だった。
「お尻を叩いてあげます。さぁー、早く準備をして!!」
「スカートを捲れば良いんですか? それとも脱いだ方が……」
「そんなことぐらい、自分で考えなさい」
堀川先生の言葉に、脱ぐ以外の選択肢はなくなっただろう。三木さんは、スカートを脱いだ。
「始めるわよ!!」
堀川先生の言葉で、両足首を持ってお尻を突き出す三木さん……。そんな三木さんのお尻に、一発目の棒が飛んだ。
バシーーン!!
何も言えない三木さんに、さらに……。
バシーーン!!
その後も、容赦なく木の棒が飛んだ。
バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!!
バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!!
バシーーン!! バシーーン!!
授業中にも、何度も叩かれていたのだろうか。最初から赤く晴れていたお尻は、今では見るも無惨な状態になっていた。
そんな三木さんのお尻を気にする様子もなく、堀川先生は更に叩いた。
バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!!
バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!! バシーーン!!
バシーーン!! バシーーン!!
そんな時だった。
「失礼します」
男性が入ってきた。
「おや、これは失礼。指導中でしたか? 出直しましょうか?」
もう見慣れた光景なのだろうか? 特に驚いている様子は無かった。
「いいえ、別に構いませんわ。私がお呼びしたんですもの」
そう言いながら、堀川先生はソファーに案内した。
「三木!! いつまでも、そんな汚いお尻を突き出していないで、こっちを向きなさい」
「えっ?」
「お客様に失礼でしょう!!」
「はい」
三木さんは、堀川先生の方を向いた。当然かもしれないが、堀川先生の横でソファーに座っているお客様の男性と視線があった。三木さんは、思わず体操服の裾を引っ張ってしまった。
「三木!! 今、何をしたの!!」
「ご、ごめんなさい」
「ちょっと、こっちに来なさい!!」
三木さんは、恐る恐る堀川先生の前に歩み寄る。すると、堀川先生は体操服の裾を捲り上げ、ちょうどお臍の上辺りだろうか。ガムテープで固定してしまった。
これで、三木さんが最も隠したいであろう部分が、完全に披露されてしまった。
「こちらの方に、珈琲を入れてあげて」
「私が、ですか?」
「そうよ。貴女も女の子なんだから、そのくらい出来るでしょう?」
「はい」
下半身裸の状態で、三木さんは珈琲を入れる。そして、お客様に配った。
「じゃあ、暫くそこで立っていなさい。それと、分かっているでしょうけど、さっきみたいな真似をしたら、そのままの格好でグラウンドを走らせるわよ」
「はい」
小さく返事をする三木さん。すると三木さんは、堀川先生に言われたわけでもないのに、万歳をした。そして、男性客の右斜め前に立った。
――現実:再び――
「長谷部君、立つよ!!」
「えっ?」
「何、言ってるの。最後の挨拶よ、早く立って。怒られるよ」
「あっ、あぁ」
俺の知らない間に、化学の実験が終わっていた。
「礼!!」
俺は、みんなと一緒に頭を下げた。
今日の化学の実験は、俺にとって“心ここにあらず”といった時間だった。さっきの妄想……、珈琲を入れるくだり以外は、現実にあったことだ。
いつものように俺が堀川先生に呼ばれ生活指導室を訪ねたとき、下半身裸でお尻叩きを受けていた女子生徒が居た。
暫くその様子を眺めていると、業者の男性が入ってきた。業者の男性は“おや、今日もやってますな”ってな感じで、女子生徒のことなど気にする様子もなく、ソファーに座った。
それを見たからだろうか。堀川先生は女子生徒に男性の方を向かせ、万歳をさせた後、太股叩きに変更した。ちょうど割れ目の下ぐらいに、蚯蚓腫れが広がった。
その時の女子生徒の名前は忘れたが、確か1年生だったような気がする。まだ、一本の毛も生えていない女子生徒だった。
ここまでなら特に印象に残っていなかったのかもしれない。だが、この状況は、堀川先生によって仕組まれたものだったからだ。
女子生徒を呼び出すと決めた時点で、下半身裸にさせることも決め、その上で業者の方を呼んでいたのだ。それを聞いたときは、なんとも言えない気持ちになったのを昨日のことのように覚えている。
まぁー、三木さんは、そんなことにならないとは思うが……。
俺は、教科書とノートを手に理科室を出た。そして、堀川先生の元に向かった。
すると!!
俺の目の前を堀川先生が通りかかったのだ。
「堀川先生!!」
俺は、堀川先生を呼びとめた。
「あら? 長谷部君、どうしたの?」
「三木さん、化学の実験にスカート姿で参加したらしいですね?」
「みたいね」
「知っていたんですか?」
「私を誰だと思っているのよ」
「す、すみません」
「見て」
俺は、堀川先生の指差す方向を見た。
「マジか!!」
思わず俺は、絶句してしまった。
堀川先生が指差す先にあったのは、ブルマーに上半身裸という姿でグラウンドを走る20名程度の女子生徒の集団だった。いや、中にポツンポツンとパンツ一枚の女子生徒たちの姿があった。
俺には、すぐに分かった。化学の実験の後、彼女たちの体操服を没収したのだ。だから、既にブルマーを没収されていた五人が、パンツ一枚という姿でグラウンドを走っているって訳だ。
「連帯責任よ」
「連帯責任って、じゃあ、三木さんも他の人と同じでパンツ一枚ですか?」
「もしかして、三木って、誰か知らないの?」
「はい」
「呆れたわね。三木のこと、全く知らない癖に、私にチクリに来たんだ」
「はい!!」
「そこは、胸を張って言うことじゃないと思うけど」
「す、すみません」
「まぁ、良いわ。三木は、あそこよ」
そう言って、堀川先生は体育館の方を指差した。そこに居たのは、半袖体操服にスカート姿の女子生徒だった。
「あれ? 彼女は脱がなくても良いんですか?」
「脱ぎたい、脱がせて下さいって懇願して来たわ。でも、私が脱がせなかったのよ」
「どうしてですか?」
「今の彼女を見てごらんなさい。自分のせいで、自分以外の女子生徒たちが罰を受けている。そっちの方が、彼女にとっては、よっぽど辛いことでしょう」
「なるほど」
俺は、納得した。
「やっぱり、堀川先生って鬼ですね?」
「そんなことはないわよ。連帯責任の内容を、彼女たちに選ばせてあげたんだから?」
「何と何を選ばせたのですか?」
「上半身裸で走るか下半身裸で走るかってことよ」
「で、みんなは上半身裸を選んだってことですか?」
「そうよ」
分かるような気がする。堀川先生は同じレベルのような言い方をしているが、はっきり言って天と地ほどの差がある。
宿題を出して欲しいか、それとも出さないで欲しいかみたいなもんだ。男の俺から考えても、当然の結論だと思う。
「ちょっと、来て」
そう言うと、俺をグラウンドに連れ出した。
「集合!!」
堀川先生の指示で、女子生徒たちは俺たちの前に集まってきた。
「貴女もよ!!」
三木さんに向かって堀川先生が言った。すると三木さんは、呼ばれるとは思っていなかったのか、ただ単に慌てたのか、覚束ない足取りで駆けつけてきた。
「貴女は、どうして、そんな格好で走っているの?」
最前列に並ぶ女子生徒に対し、堀川先生が質問した。
「三木さんが、堀川先生の指示に従わなかったからです」
「そう、じゃあ、貴女がそんな格好をしてるのは、三木さんのせいってことかしら?」
「はい、三木さんのせいです」
「分かったわ。じゃあ、もう一人にも聞くわね?」
そう言うと堀川先生は、今、質問した子の隣に立つ女子生徒に目を向けた。
「貴女は、どうして、そんな格好で走っているの?」
「三木さんが、堀川先生の指示に従わなかったからです。だから、三木さんのせいで、私たちは、こんな格好で走っています」
「そう、分かったわ。じゃあ、全員に質問するわね。今、貴女たちが、そんな格好で走っているのは、三木さんのせいってこと?」
「はい!!」
上半身裸の女子生徒たちは、声を揃えて返事をした。
「じゃあ、みんな文句は無いのね?」
「はい」
こう答えるのが、一番穏やかな解決方法なんだろう。
「もういいわ。走るのを再開しなさい」
「はい」
女子生徒たちは声を揃えて返事をすると、一斉に走り出した。
「せ、せんせぇ……」
「三木!! 貴女は、他の女子生徒たちがサボらないか監視するように」
恐る恐る話しかける三木さんに対し、堀川先生は指示を出した。
「せんせぇ……、私も、脱ぎたい」
「貴女、露出狂? 先生は別に構わないけど、その代わり、貴女が脱げば、他のお友達は全裸でグラウンドを走ることになるでしょうけどね」
「そ、そんな……」
「貴女たち生徒は、私たち教師の言うことを聞いていれば良いのよ。ブルマーって言われれば、ブルマーを脱ぐ。パンツ一枚でグラウンドを走れって言われれば、パンツ一枚でグラウンドを走ったら良いのよ。貴女も、もう3年生なんだから、そろそろ覚えなさい」
「す、すみません……」
「分かったら、言われたとおりしなさい」
「分かりました」
「分かりましたって、何が分かったの?」
「みんながサボらないか、監視しています」
「そう。じゃあ、今から監視していなさい」
「はい」
三木さんは返事をすると、さっきまで立っていた場所に戻ろうとした。
「待ちなさい。どこへ行くの?」
「えっ?」
「貴女には、監視を命じたのよ。監視役が、そんなに離れたところに立っていて、出来るはずなんか無いでしょう。今から貴女は、私の代役。ここに立って、監視していなさい」
「はい」
三木さんは、堀川先生の横に立ち、グラウンドを眺めた。
「そう、それで良いの。じゃあ、私は行くから、監視を頑張ってね」
「はい、頑張ります」
「それと……」
「何か?」
「今から貴女は、私の代役。つまり、彼女たちへの罰を終わらせるのも貴女次第。充分に反省できたと判断すれば、彼女たちへの罰は終わらせても良いわよ」
「ありがとうございます」
「それと、あえて補足する必要も無いかもしれないけど、監視するってことは、サボっている人に罰を与えるってことよ」
「はぁ、はぃ……」
「じゃあ、最後に、誰に、どんな罰を与えたのか、報告しなさい。分かっていると思うけど、私が納得できなかった場合は、連帯責任として、貴女のクラスの女子生徒全員に、明日の全ての授業を上半身裸で授業を受けてもらうからね」
「そ、それは……」
「心配は、いらないわ。貴女には、特別に制服を着させて上げるから」
「もし、私も裸になったら、クラスメイトに追加罰を与えるんですよね?」
「YES!!」
「わかりました。お時間を取らせて申し訳ありませんでした」
三木さんは、頭を下げた。
「じゃあ、行きましょう。君も、戻らないとね。もう、とっくに授業が始まっているんだから」
「そうでしたね」
三木さんは、いったい誰に、どのような罰を与えるのだろうか。自分のせいで、誰かが罰を受けることになる。今、三木さんの気持ちは?
いろんなことが脳裏をよぎる。でも、流石の俺も、ここで見守ることは出来なかった。
「じゃあ、僕は教室に戻ります」
俺は堀川先生に一礼して教室に走った。
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