投稿作品集 > それぞれの告白 嘆きの文芸部員編 p.01

このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。



■ 嘆きの文芸部員(前) ■

<序>

私は私立S女子高等学校2年生、藤村生明日奈と言います。

私は幼い頃から本を読むことが大好きで、将来は趣味でもいいから私の書いたお話をたくさんの人に読んでもらえたらいいなと思っていました。

しかし、現実は厳しいもので、本を読むのと書くのとでは大違いです。それを実感したのが、高校の文芸部に入部してすぐの事でした。

今日は、私が文芸部員一年目に体験したお話をしたいと思います。


<一>

私の所属している文芸部では単独でHPを持っていて、部員達の書いたお話をそのHPに頻繁に上げているのですが、私と言えばなかなかお話が書けない上に言葉や語彙もよく知らないし、やっとの思いで書けたお話も誤字脱字が多くて、校正を担当している先輩に怒られてばかりいました。

文芸部と言うと、シゴキとは縁遠い部活だと思われるかもしれませんが、私の所属している文芸部では頻繁にシゴキが行われているのです。そのシゴキの対象となっていたのが、当時の私です。

例えば、書き上げた文章で誤字脱字などが見つかれば、校正された文字の数だけ罰を受けるのです。

私に罰を科すのは、校正を担当している朽木螢(けい)先輩です。螢先輩は容姿端麗でスラリとした長身にロングの黒髪が知的な雰囲気を漂わせて、少し近づき難い佇まいを醸し出しています。

そんな螢先輩から与えられる罰は、両手に開いた手のひらへの竹鞭折檻です。螢先輩が言うには、この竹鞭折檻は古くは中国で行われていた折檻の一つで、あの、清朝末期に君臨した西太后も幼い時に父親からこの折檻を受けていたそうです。

そんな歴史的な経緯はともかくとして、校正した場所や書き直しの文字数が多ければ多いほど、私の手のひらは赤く腫れ上がる事になるのです。

私は螢先輩に言われるがままに両手の手のひらを上向きに開くと、先輩は、良くしなる細長い竹鞭をピチピチと自分の手のひらに叩きながら私の前に立ちました。


先輩は私の前に立つと、校正した文字数を私に伝えます。今回、私が受ける竹鞭の数は六発です。

「いいか、たとえ痛くても決して目を瞑らないで、竹鞭で打たれる自分の手のひらをしっかりと見届けておきなさいよ」

先輩は私に覚悟を決める様に言うと、私は「ハイ」と、震える声で返事をします。

先輩はビクビクと怯えている私の顔を見つめると、「いっぱ~つ」と数を数えながら竹鞭を手のひらに振り下ろします。

バチ~ン

「いた~い」

竹鞭が手のひらに当たると、思わず私は悲鳴を上げました。すると、竹鞭で叩かれている私の様子を見守っていた部員の皆がクスクスと笑いを堪える様に肩を上下に揺すりました。

う゛う゛う゛~、皆酷いよぉ。

私は涙目になりながら必死になって笑いをこらえている皆の顔を見渡すと、皆は肩をすくめたり、「ゴメン、ゴメン」と両手を合わせて私に謝る仕草をしましたが、螢先輩だけは違いました。

「明日奈、ミスばっかりしているあんたが悪いのよ。皆に笑われて当然です」

先輩は、部員達の笑われ者になった私に容赦はありません。ミスした私が悪いのです。私は竹鞭を受ける痛さと、部員の皆に見られながら折檻を受ける心の痛みを感じながら、五発の竹鞭を受けたのでした。


<二>

そんな間違いだらけのダメ部員の私も、文芸部員として避けて通れない年に一度の一大イベントがあります。

文化祭に向けての文集作りです。文芸部のHPに私たちの書いたお話を載せていますが、まだ、インターネットが発達していない時代には、年に何回か、小冊子を発刊していたそうです。

今では年に一回、文化祭で文集を発刊するだけですが、文化祭に発刊される文集は、文芸部の創部以来の伝統として揺るぎない地位を保っているのです。

その為、部長以下、部員達が文集にかける情熱は半端なく、そのプレッシャーは文芸部のmiss女王の座を欲しい侭にしている私の身にも重く圧し掛かるのです。部員の皆が気合を入れている分、螢先輩の情熱も沸騰寸前まで高まっています。

「いいこと、明日奈。あんた、文集作りで一番ミスが多かったら、今まで以上の罰を科すから覚悟しておきなよ」

先輩の凄味を効かせた睨みと言葉の響きが私の肝を冷やします。

絶対にミスしちゃダメ。そう肝に銘じていても、ミスしてはいけない時に限ってミスは出る。人と言うのはそういう生き物です。自分で言うのもなんですが、特に、私の場合はそれが顕著に表れるのです。


文集の校正が終わり、あとは製本の為に印刷工場へ原稿のデータを持っていくだけとなり、ピークに達していた緊張感も和らぎ始めたある日、螢先輩が私の傍に寄ってきました。

この頃になると螢先輩の影を見るだけでお腹が痛くなってくるぐらいに、先輩に対して苦手意識を持つようになりました。あ、ここで先輩の名誉のために言っておきますが、私だって、いつも先輩に怒られてばかりいる訳じゃないんですよ。

ただ、皆に比べて注意される回数が多いのと、皆よりも厳しく折檻されるだけなんです。それも全部、私自身の身から出た錆。そうと解っていても、やっぱり、苦手なものは苦手なんです。

そんな私の天敵ともなった螢先輩が私の傍に寄ってくると、「明日奈、今回もやってくれたわね。流石は文芸部創部以来のmissクイーンなだけはあるわ。これも約束だから、あなたにはしっかりと罰を受けてもらうからね」と、私の耳元で囁きました。

先輩から刑の執行を宣告されて顔色が青ざめる私をよそに「今から明日奈に罰を与えるから、悪いけど集まってくれる」と、先輩は部員達に私の周りに集合を掛けたのです。

「え、なに?」
「また、明日奈が罰を受けるの?」
「やっぱり、明日奈が一番ミスが多かったんだ」
「そういえば、『今までとは違う罰を与える』と前に言ってたけどさ、何をするんだろう?」

先輩から集合を掛けられて、部員の皆さんが私の受ける罰について話しながら私の周りに集まってきました。私の周りに円が出来ると、先輩は普段、私の手を打つ竹鞭よりも頑丈そうな竹鞭を持ってきました。


見るからに痛そうです。先輩は持ってきた竹鞭を私の目の前で振り下ろすと、ヒュンと空気を切る音が恐怖心を煽ります。私が空を切る音におかなビックリしていると、先輩は持ってきた竹鞭について説明を始めました。

先輩の説明では、この竹鞭の正式名称はケインと言うそうで、主に、イギリスやアメリカで子供たちへの指導の際に使われていた竹鞭の一つという事です。鞭と言うよりも杖と言った形状をしたケインですが、これは手のひらではなく、お尻を打つ道具だそうです。

と、言う事は、今から私は皆の前でお尻を叩かれる事になるのです。そんな、お父さんやお母さんですら、お尻を叩かれた事が無いのに……。

先輩は椅子に腰かけると、恥ずかしいやら悲しいやらで、オロオロとしている私に向かって、「スカートを脱いであなたの上半身を私の膝の上に預けなさい」と、指示を出しました。

そんな、スカートを脱がないといけないのですか……。先輩はスカートを下す事に躊躇している私に向かって「早く言われた通りにしないと、罰の回数を増やすわよ」と、私を急かします。

スカートを脱ぐのは嫌だけど、お尻を叩かれる回数が増える事の方がもっと嫌です。私は「はい」と大きな声で返事をすると、肩に手を掛けました。

私たちの通っているS高校は、今ではすっかり見かけなくなったジャンパースカートを採用しています。ですから、スカートを下す時は肩紐と言うのかな? それを肩から外さないとスカートを下す事が出来ないのです。

普段、着替える時は面倒臭いなと思う程度の事ですが、人前で罰を受ける為にスカートを脱ぐとなると、なんだかスカートを下すだけなのに、全部の服を脱ぐような感じがして、必要以上に羞恥心を掻き立てられたのです。


<三>

ジャンパースカートがストンと床に落ちると、私はブラウスとブルマ姿になりました。

「へ~、あんた、スカートの下にブルマなんか穿いているんだ」

螢先輩はブラウスの裾から覗く臙脂色のブルマを見て、興味深々です。私たちの通っている高校は短パン使用しているので、先輩が私のブルマ姿を見て関心を寄せるのも無理はありません。

文芸部員の皆も、私のブルマに興味があるらしく、皆の視線が私の下半身に集まっているのを感じました。私がブルマを穿いているのには理由があって、私が通っていた中学校では、パンチラ防止の為にブルマを穿く事が推奨されていたのです。

何故、その様な事が推奨されていたかと言えば、私の通っていた中学校は住宅街に囲まれた高台にあって、周りに遮るものが無いために、春は強い南風が吹き、秋から冬に掛けて強い北風が吹くことで知られています。

吹き荒れる春風や北風によってスカートの裾が捲れる事故が多く発生するので、スカートが捲れてもパンツが見えない様に、学校側がブルマの着用を推奨していたのです。

この臙脂色のブルマは、以前は中学校で使用されていたブルマだそうで、短パンに取って代わられた後も人知れず、女子生徒達の下半身を守っていたのです。


私自身、初めはスカートの下にブルマを穿く事に違和感を覚えていましたが、ブルマを穿き慣れてみるとこれが意外に良くて、パンチラ防止の他にも、お腹が冷えるのを防いでくれたり、ナプキンの位置を安定させてくれたりして、ブルマのフィット感が私に安心感を与えてくれたのです。

そう言った事情があって、高校生になってもブルマを手放せないでいるのです。

私がこうして皆の前でブルマを穿いている理由を説明するのは、これで二度目です。一度目は高校に入って一番最初の体育の日の事でした。一番最初の体育の日、体操着に着替えようとスカートを下してブルマ姿になった私は、クラス中の視線を一身に集めたのです。

この時、私は「ねぇ、明日奈はどうしてブルマを穿いてるのよ」と、クラスの皆に促されるままに、ブルマを穿いている理由を話したのです。

そう言う事もあって、クラスメイトであれば私がブルマを穿いて事も、私がブルマを穿いている理由も知るところになっていますが、そうでなければブルマが気になるのも仕方ありません。

部員達の好奇な目に晒されながらブルマを穿いている事情を説明していると、クラスの子達に冷やかされながらブルマの話をした一番最初の体育の日の事を思い出して、思わず赤面したのでした。


<四>

ブルマの説明を終えた私は、腰を曲げて椅子に座っている螢先輩の膝の上、正確には太ももの上に上半身を乗せました。私は背が低い方なので、立ったままでも十分先輩の太ももの上に身体を乗せる事が出来るのです。

腰を曲げて身体を先輩の太ももの上に預けると、ブラウスの裾が引っ張られて、臙脂のブルマが丸出しになりました。

「ひやぁ!!」

その丸出しになったブルマを穿いた真っ赤なお尻を先輩が撫で回してきたので、私は甲高い声を上げると、先輩は「遊びじゃないのよ、黙って」と、私が声を上げるのを制止しました。

先輩はまるでブルマの化繊の手触りを楽しむように私のお尻を万遍なく撫で回すと、ゾワゾワと毛が逆立つような感覚に襲われて、思わず身震いをしてしまいました。

「ほら、イチイチ動くな」

私から声を奪った先輩は、今度は身体を動かす事も禁止したのです。動く事も声を出すことも出来なくなった私は、どんな酷い目に遭おうとも、先輩にされるがままです。

「ブルマは邪魔だから悪いけど脱がすわね」

ブルマの肌触りを散々楽しんだ先輩は、ブルマのウエスト部分を掴むと足首の辺りまで勢いよくブルマを下して、私の脚から下したブルマを抜き取りました。


ブルマを脱がされた私は恥ずかしさから声を上げそうになりましたが、先輩から「声を出すな」と厳命されていたので、喉まで出かかっていた悲鳴をぐっと飲み込みました。

「アンタらしくて可愛らしいパンティーね」

それが、私のパンツ姿を見た先輩の感想です。先輩が言う様に、可愛らしいかどうかは判りませんが、この時私が穿いていたパンツは、白地に黒のドッド柄のパンツです。

大人の雰囲気を漂わせる螢先輩からしてみれば、背が低く、童顔な私にとってドッド柄のパンツはお似合いだったのかもしれません。先輩はドッド柄に彩られた私のお尻を二、三度撫で回すと、「声が出ても漏れないように」と、さっき脱がされたばかりのブルマを私の口の中にねじ込みました。

「うんぐごごご」

ブルマを口の中にねじ込まれた私は、呻き声を上げてしまいましたが、ブルマによって声がこもり、大きな声は出ませんでした。これどれだけ痛い目に遭わされようと、悲鳴を上げても外に漏れる心配はありません。

そして、自分の穿いていたブルマによって猿轡をされると、先輩の指示で部員の数人が私の身体や手足を命一杯の力で押さえつけてきました。いくら先輩が「動くな」「しゃべるな」と命令しても、激しい痛みの前では無意味です。

先輩の念の入った指示は、ケインによるお尻叩きが痛い事を証明しているのです。先輩の膝の上で私は思わず心の中で祈りました。『少しでも痛くない様に叩いてくれますように』と……。


<五>

お尻を叩かれ終えた私は、大粒の涙を流しながら嗚咽しました。

私がお尻を叩かれた回数は16回。先輩から「部員の皆に反省の痕を見せる様に」と言われて、パンツをお尻の割れ目に食い込まれて丸出しになった尻たぶを触ると、お尻のお肉は凸凹に腫れ上がっていました。

ケインによって出来た蚯蚓腫れです。お尻はお肉を通り越して、骨の芯までジンジンと痛みます。

先輩の膝の上で泣きじゃくる私。余りの凄惨な私のお尻に、部員のだれ人も喋ろうとはしませんでした。彼女たちは沈痛な面持ちで、号泣する私の姿を見守っていたのです。

「少し、やり過ぎたかもしれないわね……」

重い空気に沈む部室の中で、螢先輩も気まずそうにしています。

「ほら、もう泣くなって」

先輩は自分の膝の上で泣きじゃくる私に苛立ちの声を上げますが、その苛立ちは私ではなく、先輩自身に向けられたものです。

「ほら、ここで休みなって」

部員の子がそう言って私の身体を螢先輩の膝の上から離すと、タオルの敷いた床の上に寝かしてくれました。

「私、頭を冷やしてくるから、明日奈の事はよろしく頼む」

私が床の上に寝かされると、螢先輩は部員の子達に私を託して部室から出て行きましたが、結局、この日は螢先輩は戻ってはきませんでした。

これが、私が文芸部一年目に体験したお話ですが、まだ、このお話には続きがあって、長くなるので、一旦、このお話を締めたいと思います。では、後編をお楽しみに。

(続く)


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