投稿作品集 > それぞれの告白 姉弟(しまい)編

このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。



■ 姉弟(しまい) ■

<序>

僕の名前は関原友樹といいます。

今年、S学園の中等部に入学した中学1年生です。

今日はS学園の入学式を一週間前に控えたある春休みの夜に僕と友佳姉さんの身の上に起きた話をしたいと思います。


<一>

この日、僕の家に泊まりに来たのは姉さんが所属しているバトン部の先輩で、今年高等部の3年生になる豊根沙姫先輩でした。

姉さんが言うには部活で沙姫先輩に可愛がられているそうで、姉さん自身も先輩の事を尊敬していると話していました。そんな先輩が家に遊びに来るとあってか、友佳姉さんは朝から緊張していました。

沙姫先輩が家に来たのが夕方頃で、先輩は姉さんと一緒に出迎えた僕の顔を一目見ると「お姉さんに似て可愛らしい子ね」と、感想を言いました。僕自身は良く解らないのですが、周りからは「友佳姉さんと面立ちが似ている」とよく言われます。

昔は女である姉さんに似ていると指摘されるたびに嫌な気持ちになっていましたが、最近では自慢の姉さんに似ていると言われる事のが嬉しいく感て、悪い気分にはならないのです。姉さんが尊敬する先輩から「姉さんに似ている」と言われた僕は、いつも以上に心地の良い気分になりました。

先輩が家に来て僕達との夕食を食べ終えると、姉さんと先輩は部屋に籠りました。僕も自分の部屋に戻ると、先輩と楽しげに話している姉さんの明るい声が僕の部屋まで聞こえてきました。


普段は物静かな姉さんがとても楽しそうにしているのが嬉しくて、なんだか僕自身も楽しくなってきました。

僕は友佳姉さんと沙姫先輩の談笑をBGM代わりに“入学前の手引き”と書かれた冊子を読んでいると、突然、「無理です。そんな事できません」と姉さんの甲高い声が聞こえてきました。

物腰穏やかな姉さんが珍しく大声を張り上げた事に不安な気分に駆られると、それまで華やいでいた会話も途絶え、静かな時が流れました。

(姉さん、先輩と喧嘩でもしたのかな……)

姉さんの事を気に掛けつつも、入学の手引を読み続けていると、コンコンと部屋の扉をノックする音がしました。

「友樹君、入っていいかな」

姉さんの声です。姉さんは僕が幼い頃から弟の僕に対して君付けで呼ぶのです。

昔は「姉さんと面立ちが似ている」と指摘されるのが嫌だったように、姉さんから君付けされる事が気恥ずかしく思っていましたが、最近になって姉さんから君付けされると、なんだか胸が締め付けられる感覚に陥るのです。


姉さんを部屋に招き入れると、「姉さん、どうしたのその恰好」と、思わず驚きの声を上げてしまいました。

姉さんは純白のブラジャーとショーツ姿で僕の部屋に入ってきたからです。僕に下着姿を見られて恥ずかしかったのか、姉さんは頬をほんのりと桜色に染めて「友樹君、悪いけど私の部屋に来てくれないかな」と消えそうな声で言いました。

姉さんが好き好んで下着姿になるはずがない。きっと、先輩に無理やり服を脱がされたに違いない。

そう思った僕は、「いくら姉さんが尊敬する先輩の命令だからと言って、嫌な事は嫌だと言った方がいいよ」と、姉さんの肩を掴んで優しくたしなめると、姉さんは「ううん、違うの……」と首を小さく横に振り、肩に掛けている僕の手をギュッと握ると、引っ張り込む様に自分の部屋へと連れ込みました。

姉さんの部屋の中には学校のジャージを着た沙姫先輩が僕達姉弟が来るのを待っていました。

ベッドの上には脱いだばかりの姉さんの衣服と、プライベート用の下着がベッドの上に脱ぎ散らかしてありましたが、ご丁寧にも、脱ぎたてのショーツはクロッチが表向きになる様に裏返してあります。

クロッチを裏返したのは沙姫先輩の悪戯に違いありません。姉さんはただでさえ下着姿を見られて恥ずかしい思いをしているのに、それに追い打ちをかけるかのように、赤茶げた汚れの付いた女の子の恥ずかしいシミの付いたクロッチを、男である弟の僕に見られたのです。


姉さんは身体中を真っ赤にして首を項垂れました。僕達が来るのを待っていたジャージ姿の先輩は、下着姿に剥かれた姉に代わってこの部屋の主の様です。僕が姉さんに言われるまま沙姫先輩の前に立つと、先輩は僕に「友樹、あんた、友佳から試練について聞いた事ある?」と訊いてきました。

「試練ってなんですか?」

これが僕の答えです。僕の答えを聞いた先輩は「ふ~ん、やっぱり友佳から聞いていなかったんだ」と、残念そうと言うか、もっと言えば、失望したような表情になりました。

「先輩の言う試練と姉さんの服を脱がせた事と何か意味があるのですか?」

僕は姉さんが声高に叫んだ「無理です。そんな事できません」の一言から姉さんが半裸姿にさせられるまでの一連出来事と、先輩の言った試練とやらの関わりが知りたかったのです。

先輩は首を項垂れて拳をギュッと握り締めながら立っている純白の下着のみを身に着けた姉さんと、ジッと自分の事を見つめている僕の顔を見ると、試練について話し始めました。


<二>

先輩が言うには、試練と言うのはS学園に通っている生徒の弟や妹がS学園に入学する際に、彼らにS学園における先輩と後輩の上下関係を事前に教え込むことを試練と言っているそうです。

これは学校が決めた決まり事ではなく、いつの頃から生徒達の間で広まった風習だそうです。色々と上下関係にうるさいS学園ですから、入学してから少しでもカルチャーショックを抑えるために最も身近な先輩となる自分の兄や姉から躾を受けるのです。

では、なぜ、それを試練かと言えば、兄や姉から先輩として理不尽な命令を与えられるからです。

理不尽な命令で一番多いのは家族の前で下着姿になる事です。これはS学園では服装検査や身体測定、教師からの特別指導や部活での気合入れなど、在学中、下着姿になる機会に事欠かないためです。

本来であれば、姉である友佳姉さんが僕に対して試練を与えなくてはいけなかったのですが、大人しい性格の姉さんにそのような事が出来るはずもなく、それを知った沙姫先輩が姉さんに代わって僕に試練を与える事になったのです。

先輩が家に泊まりに来たのも姉さんが朝から緊張していたのもその為です。

では、どうして姉さんまでもが下着姿にならないといけないのかと言えば、弟に対して試練を与えられなかった友佳姉さんに対する先輩からの罰の意味が込められているからです。

試練の説明と姉さんを下着姿にした経緯を僕に話すと、先輩は僕に着ているものを脱ぐように命令ました。


<三>

いきなり脱げと言われても姉さんや先輩を前にしてなかなか脱げるものではありません。僕はどうしていいのか解らず、友佳姉さんに視線を送ると姉さんの目は「言われた通りに脱いで」と僕に脱衣を促しているように見えました。

僕は緊張しながら上着とズボンを脱いで下着姿になると「男子は純白のブリーフのはずよ。トランクスは校則違反ね」と、先輩は僕のパンツを指差して校則違反を指摘しました。

僕は何もわからず姉さんに連れて来られて服を脱いだだけです。校則違反もへったくれもありません。でも、そのような事情は先輩には関係のない話です。

「友樹には悪いけど、校則違反の下着は没収ね」

沙姫先輩はそう言うと、友佳姉さんに僕のパンツを脱がすように言ったのです。姉さんは先輩の命令を受けると、下着姿で茫然と突っ立ている僕の前でしゃがみ込んで「ごめんね、友樹君」と小さく謝って、パンツのウェストゴムにか細い指を掛けました。

(ヤメテよ、姉さん)

僕の心の悲鳴が姉さんの耳に届くはずもなく、いや、たとえ届いたとしても、姉さんにはどうする事も出来なかったでしょう。スルスルと姉さんの手でトランクスを脱がされると、パンツによって抑えられていた僕のオチンチンが姉さんの顔を目掛けてそそり立ちました。


「あんた、お姉さんの下着姿を見て興奮しているんだ。変態さんね」

沙姫先輩の一言がキリが刺す様に僕の心を抉ります。そうです、先輩の言葉は嘘偽りのない僕自身の感情なのです。下着姿で僕の部屋に入ってきた時から僕の胸ははじ切れそうなばかりに激しく鼓動を打っていたのです。

姉さんが僕の手を握って自分の部屋へ僕を連れて行く時、緊張の為に滲み出た嫌な脂汗を感じた事でしょう。僕は情けない事に実の姉に対して欲情していたのです。

でも、姉さんはそれを感じていても決して軽蔑する事はありませんでした。そんな姉さんの僕への心遣いがよけに僕自身を惨めな思いにさせるのです。

「ねぇ、友佳。あんた、弟に想われているけど、どう思うの? 血の繋がった実の弟にだよ」

先輩からの非情な質問が姉さんに向けられると、

「姉さんには関係ないだろ!! これは、僕自身の問題だ」

と、僕は姉さんの事を守りたい一心で声を荒げました。


「シスコンの変態君が偉そうな口を叩くんじゃないよ。あんた、先輩の私に向かってそんな口を叩けると思っているの」

沙姫先輩の声は熱くなっている僕をあざ笑うかの様にとても冷たい響きをしていました。

「お願い、友樹君。ここは先輩の言う通りに従って」

先輩と僕との間に割って入る友佳姉さん。

「友佳、あんた、弟を甘やかしすぎだよ。こんな事じゃ、先が思いやられるね」

沙姫先輩の怒りの矛先は姉さんに向けられます。

「だから、姉さんは関係ないだろ」

姉さんへの想いを白日の下に晒した先輩に対して苛立ちを覚えた僕は、姉さんの言葉に従わずに先輩に噛み付くと、パチンという乾いた音と共に頬が熱く火照りだしました。

頬の火照りは興奮からくるものではなく、打たれた痛みによる火照りです。頬をったのは沙姫先輩ではなく友佳姉さんです。姉さんは今まで見せた事のない怒りの表情を僕に向けています。

純白の下着姿で怒りに打ち震える姉さんの姿を、ただ、呆然と見つめる事しか出来ませんでした。


<四-1>

真夜中の住宅街を家から500メートルほど離れた児童公園までバトン部の練習用の青色のレオタード姿で走らされている僕と友佳姉さん。

僕達姉弟のお尻や太ももを定規で打ち据えながら並走しているのがジャージ姿の沙姫先輩です。春とはいえ、深夜近くの屋外は身体の芯から凍りつく冷たさです。練習用の薄手のレオタード姿では夜の冷たさをしのぐ事が出来ません。

でも、外気の冷たさ感じさせないぐらい僕の身体は熱く火照っています。僕が着せさせられているレオタードは、普段、姉さんがバトン部の練習用で身に着けているレオタードだからです。

背丈も体格も姉さんとよく似ている僕は多少窮屈に感じながらも、何も身に着けていない素肌の上に直接レオタードを着させられているのです。

姉さんのレオタードを着させられたとき、「こうしてみると、本当に女の子みたいだね。オチンチンを取ってしまうかしら」と、沙姫先輩はレオタードの上から僕のオチンチンを摩りました。

僕の前を走っている友佳姉さんも同様に下着を脱いで素肌の上からレオタードを身に着けています。青いレオタードは拘束着の様に僕と姉さんの身体を窮屈に締め付けるのです。


お尻を横に振りながら走っている姉さんのお尻を覆っているレオタードの布地は、走るたびにキュッキュとお尻の谷間に吸い込まれていきます。

ハァハァ

僕と姉さんの息遣いが寝静まった住宅街に響きます。レオタードを素肌の上から着ているので、レオタードの化繊の刺激が僕の亀頭を刺激します。走るたびに亀頭とレオタードが擦れあい、皮の剥けた亀頭に痺れるような刺激与え続けます。

(もし、こんなところを誰かに見られたらどうしよう……)

家の近所で、しかも、小学校時代の友人の家もこの近辺にあります。こんなところを知っている人に見られたら、姉さんも僕もここで住むことが出来なくなります。

ピッシン

(痛い!!)

僕の太ももに定規が当たりました。

「友樹、あんた、余所事を考えて走る暇があれば、真剣に走れ」

沙姫先輩は僕に叱咤すると、すかさず、レオタードを食い込ませた姉さんの白いお尻に定規を当てました。


白い肉がほんのりと朱が注すと、「ご指導、ありがとうございました」と、姉さんはお礼を言いました。これも、学校や部活で染みついたS学園の躾の賜物でしょう。

僕は痛みや恥ずかしさに耐えながらも、S学園生としての教えを忠実に守り続ける友佳姉さんの姿を見ていると、胸が熱くなり、オチンチンがピクピクと脈打ちました。

(もう、ダメだ。これ以上、我慢できないよ)

目の前でむき出しになったお尻を何度も叩かれている友佳姉さんの姿は倒錯的な刺激を与え、それがレオタードの刺激とともに興奮の絶頂に誘いました。僕の幼い性器は刺激に耐え切れず、姉さんのレオタードの中で精を放出したのです。

友佳姉さんも寝静まった住宅街をレオタード姿で走らされることに興奮を覚えたのか、股布をぐっしょりと濡らしていました。

「二人ともお漏らしをした様ね。公園が見えたわ。公園に着いたらおトイレに入りましょ」

僕達の恥しい変化に気づいた沙姫先輩の声は、心なしか弾んでいました。


<四-2>

「友佳も友樹もレオタードをこんなに汚してどうする気なの?」

車いす用の広い個室の中。沙姫先輩は、片足を高く上げてY字バランスを取っている友佳姉さんの股間の柔らかそうな触感を指先でなぞって楽しんでいますが、先輩の指先は恥丘の柔らかな触感だけではなく、陰裂の奥深くから滲み出る愛液の湿り気をも感じているはずです。

先輩は股布に覆われた姉さんの陰唇を楽しむと、今度はレオタードのフロント部分を張らせているオチンチンを青い化繊の布地の上から手を添えました。先輩の指先が、僕の下腹部をムズ痒くします。先輩の指先は射精をしてもなお収まらない膨らみと、亀頭の割れ目から滲み出た精液をを感じているはずです。

「レオタード姿で興奮するなんて、お似合い姉弟ね」

僕のスペルマと姉さんの愛液の絡まった指先を舐める沙姫先輩。

「あんた達にレオタード罰走をさせた価値はあったわ。どう? 友樹。あんた、姉さんの身体をもっと感じたくないと思わない?」

ねっとりとした沙姫先輩の視線が襲い掛かります。

姉さんを感じたい? 僕は沙姫先輩の言葉の意味を図りかねていると、先輩は友佳姉さんの方に顔を向けました。

姉さんは覚えがあるのでしょうか? 友佳姉さんは顔をうつむかせると、軽く首を横に振りました。

「そう。残念ね。でも、私は仲のいい姉弟がお互いを感じ合うのは悪くないと思うわ。これは先輩の命令だけど、聞いてくれるよね」

先輩命令とあれば僕達に断る術はありません。こうして僕と姉さんが花冷えのする夜の町を薄手のレオタードで走らされているのも先輩の命令があったからです。先輩の命令。それは、僕に対して試練を与えられなかった姉さんと沙姫先輩に対して口答えをした僕に対する罰。

僕と姉さんはお互い背中を向きあうと、ゆっくりと身に着けていたレオタードを脱いで、お互いが着ていたレオタードを交換し合いました。姉さんから受け取ったレオタードに脚を通すと、僕の股間は姉さんの愛をしっかりと感じ取ったのでした。


<四-3>

姉さんの陰唇から流れ落ちた愛液を陰嚢に感じながら走っている僕。姉さんは僕の鈴口からほとばしった精液をお股に感じているはずです。

沙姫先輩の言う様に、僕達姉弟はお互いを感じ合いながら家路を走らされました。

ガチャ

僕達が静かに玄関を開けると、そこには母さんが立っていました。

「あんた達、真夜中にそんな恰好をして何をやっているのよ!!」

股間の辺りを濡らしたレオタード姿の僕達の姿を見て驚く母さんはおかんむりです。

「お母様、これはS学園の伝統で行われている試練です。もし、二人を叱るなら、私を叱ってください」

僕たちを怒っている母さんに対して全の責任は自分にあると僕たちの事を叱らない様に沙姫先輩は弁解してくれたのです。

「これがうわさに聞く試練ね。友佳の時は初めてだから試練はやらなかったけど、友樹は弟だから友佳に試練を受ける必要があったわね。本当は友佳がやらないといけない事を沙姫さんにやらせて申し訳ないわ」

母さんは沙姫先輩の弁解の言葉に得心したのか、沙姫先輩を怒るどころか先輩に謝意を述べたのでした。


<五>

「二人とも、試練よく頑張ったね」

姉さんの部屋に入ると沙姫先輩はさっきまでとは打って変わって、明るい声で僕達姉弟を労ってくれました。

「どう? 生まれて初めて着てみたレオタードは?」

「なんだか、興奮しました。こんな格好でダンスを踊っているなんて、僕には恥ずかしくて出来ません」

沙姫先輩からのレオタードを着た感想を求められ、そう答えると、

「そうね。でも、私や友佳は恥ずかしい気持ちを抑え込んで最高の演技を見せるのよ。少しでも、私達の気持ちが解れば、多少無理しちゃったけど、友樹に試練を与えてよかったと思うわ」

先輩は一人で納得した様子で何度も頷いていました。

「それじゃ、試練も終わったし、早く洗濯に出さないと恥ずかしい汚れが染みついちゃうから、早く脱ぎなって」

先輩はそう言って僕達にレオタードを脱ぐ許可を与えてくれました。

(これで、姉さんのレオタードともお別れか……)

陰嚢に冷たく感じる姉さんの愛液の感触に未練を覚えつつも、僕はレオタードを脱いだのでした。

そして、脱いだレオタードを姉さんに渡す時、「友佳先輩、レオタードを貸してくれてありがとうございました」と、姉さんの事を生まれて初めて“先輩”と呼んだのです。

沙姫先輩から試練を受けて僕の心の中にS学園の生徒としての自覚が芽生えた瞬間でもありました。友佳姉さんは少し照れ臭そうでいて、それでいて誇らしげな様子で、沙姫先輩は満足そうに僕の姿を見ていました。

こうして、甘い余韻を残しながらも僕に対する試練は終わりを告げたのでした。

(終わり)


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