投稿作品集 > 美人姉妹のスイミングスクールコーチ タレント養成所の特別指導員 p.06
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■ 第六話 ■
どこから見てもホンモノそっくりな学校のセットの中をスタッフたちが走り回る。その隅では、生徒役の女の子たちが制服姿で待機していた。
「バカヤロー、なにやってんだ!」
ディレクターズチェアに腰掛けた監督の隣で、チーフ助監督の高山が竹刀を持って怒鳴り散らしている。
「小松、こっちこい!」
若い女性スタッフが高山に呼ばれる。
「きちんと準備しておけと言ったろ?」
「すみません……」
「ケツを出せ!」
後ろを向いて、馬跳びの馬の姿勢になる女性スタッフ。高山がその尻を竹刀でバシーンとしばいた。尻を押さえながら作業に戻る女性スタッフ。
さすがは鬼監督で知られる谷口宗平監督の撮影現場だ。インタビューなどで、出演した女優たちが一様に口を揃えて「監督が怖かった」と答えるだけある。女優をビンタしたという話も時々聞く。
俺はそんな谷口監督が手がける「スパルタ生徒会」という映画の撮影現場に来ていた。先日、体罰の技術指導をしてやった本山理奈のマネージャー、岡島から「撮影現場を見学しませんか」と誘われたのだ。
映画の撮影現場を見られるなんてそうそうあることではない。俺は職場(お忘れかもしれないが、俺の本職はスイミングスクールのコーチトレーナーだ)の同僚である吉川絵美と一緒に撮影現場を訪れた。
「春川麗奈役、本山理奈さん、入ります」
スタッフから紹介を受けて、制服姿の理奈が現場に入る。ブレザータイプの制服で、チェック柄のスカートが似合っている。一礼してセットに入っていく理奈の姿はすっかり役に入り込み、この前会った時とは別人のようだ。
リハーサルの後、本番に入る。監督の「よーい、スタート!」という威勢のいい声と同時にカメラが回り始める。
「あなたたちには罰を受けてもらいます」
乗馬ムチを手にした生徒会長役の理奈が、廊下に一列に並んだ11人の女生徒たちに向かって毅然とした声で言い放つ。
女生徒役の中には、これが芸能界復帰となる下崎愛果やイワムラアクターズスクールの生徒である石海かなえ、佐野由紀奈の姿もあった。俺の隣で、愛果のマネージャー、坂井美里が心配そうに見守る。
「お尻を出して、壁に手をつきなさい」と理奈が言うと、愛果たちは全員後ろを向いて、スカートを捲り上げた。シンプルな白いパンティーに包まれた11個の尻が並ぶ。
「反省しなさい」
そう言って、理奈は乗馬ムチでパシッ、パシッと生徒役の子たちの尻を叩いていった。見事な叩き方だ。生徒役の子たちは痛がっているが、演技ではないだろう。俺の指導も少しは役に立ったのかもしれない。
愛果の番が来た。思わず怖がって体を動かしてしまう。
「カット!」
監督の声と同時に撮影が中断される。
「おまえ、ちゃんとやらんか!」
愛果に怒鳴り声が飛ぶ。すぐに撮影は再開されたが、その後も何回か、愛果は体を逸らしてしまい、NGを出した。他の子たちはNGを出すことなく、そのシーンの撮影は無事終了。休憩に入り、愛果とマネージャーの美里が呼び出される。
「何やってんだ、テメェは!」
メガホンで思いっきり頭をはたかれる愛果。
「申し訳ありません」
その隣で、美里がひたすら頭を下げる。
「きちんと教育しとけよ、コノヤロー」
美里もメガホンで頭をしばかれた。スタッフも出演者たちも全員注目している。
「行け」
やっと解放され、愛果はかなりへこんだ様子で、美里になぐさめられながら戻っていく。
「結構、体育会系なんですね」
隣で見ていた絵美が耳元で囁く。
休憩の後、次のシーンの撮影が始まる。主人公の春川麗奈が恋愛禁止の校則を破ってしまい、生徒会の他のメンバーから罰を受けるというシーンだ。入念な打ち合わせが行なわれた後、監督の「よーいスタート」の声でカメラが回る。
「春川さん、わかってますね?」
副会長役の鳥手那美が乗馬鞭を手に理奈に告げると、理奈はゆっくりとした足取りで鞭打ち台のところに歩いていき、スカートのホックを外した。チェックのプリーツスカートが床に落ちる。純白のショーツが丸見えになった。
映画の撮影とはいえ、その姿にドキドキする。下着がピッタリと肌に張り付き、尻の形がハッキリとわかる。
さらに理奈はパンティーのゴムに指をかけ、ゆっくりと下ろしていった。少しずつ露わになっていく理奈の生尻。大事な部分にはしっかり前張りがしてあるが、尻の割れ目はハッキリ見え、尻肉も完全に露出している。
男性にはたまらない場面だが、スタッフは真剣だ。その中で自ら尻丸出しの姿になる理奈の女優魂にも感服する。映像ではハッキリとは見せないのだろうが、ちゃんと尻を出すということにも驚いた。
カットを変え、懲罰のシーンが撮影される。と言っても、さすがに本当に叩いたりはしない。カット割でうまく叩いているように見せるのだ。
叩かれるのは代役がやる。理奈と似た体格の女性が制服を着て尻を出す。顔は全然似ていないが、髪形なども似せ、遠目では本人と見分けがつかない。尻の形もそっくりだった。オーディションでもやって選ばれたのだろうか。
叩くのは副会長役の那美だ。先ほど助監督の高山に怒鳴られていた小松という若い女性スタッフを代役の代役としてリハーサルが行なわれる。尻の形がクッキリ出ているジーパンに乗馬鞭が振り下ろされる。
本番スタート。
今度はフリではなく、那美が実際に代役の尻を鞭打つ。かなり本気で叩いているので、肌にはしっかりと鞭の痕が浮かび上がっていた。
最後に罰を受けた後のシーンを撮影するため、再び理奈が呼ばれる。そして、スタッフが代役の尻の腫れ具合を見ながら、理奈の尻に特殊メイクを施していく。
その間、理奈も代役も尻を出したままの格好だ。理奈は割とあっけらかんとしている。代役の子のほうが恥ずかしそうだ。スタッフも和気藹々と冗談を飛ばしているのを見て、改めてすごい世界だなと思った。
撮影再開。
副会長役の那美に向かって「ありがとうございます」と言って涙を流す理奈は天性の女優だなと感心した。
撮影は無事終了。スタッフが撤収作業する中、出演者たちは「お疲れ様です」と言って帰っていく。帰り際、理奈とマネージャーの岡島が挨拶に来た。
「どうでしたか?」と岡島に感想を求められ、「本山さんのオシリが見れてよかったです」と答えると、理奈が顔を真っ赤にしてうつむいた。
「でも、すばらしい演技でしたよ」と付け加える。すると、岡島は「そんなことないです。理奈には帰ったらお説教ですよ」と言った。
もちろん、ただのお説教では済まないだろう。この後のお仕置きのことを考えて気も漫ろな理奈と岡島を見送り、俺と絵美も帰途に就いた。
(つづく)
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