投稿作品集 > 彩音と恵輔 泥水マスゲーム p.02
このストーリーは、bbs にて、のりぞう 氏より投稿していただいた作品です。 この作品の著作権は のりぞう 氏にあります。
● 下校編 ●
(1)
■ 恵輔編 ■
いつもなら僕の隣か半歩前を歩く彩音ちゃん。でも、今日の帰り道は僕よりもかなり前を歩いている。
距離にして1メートルぐらい前だろうか、まっすぐ前を向いて歩いている彼女だが、時折後ろを振り向いては、「ケースケ、遅いぞ。そんなに遅いと置いてっちゃうぞ」とか、「ちょっと、近すぎるから、もう少しゆっくり歩いてよ」と、少し照れた顔をしながら好き勝手言っている。
なぜ、彼女がそんな事を言っているのかその理由は後でお話しするとして、今の僕は二つほど気になっている事がある。
一つは、僕のオチンチン。普段なら、ブリーフと短パンの上に穿いているジャージだが、今の僕はジャージのズボンを直穿きしている状態だ。
普段なら、ブリーフや短パンで押さえられているオチンチンだが、今の僕はジャージのズボンを直穿きしているから、歩くたびにオチンチンが揺れたり、ジャージにオチンチンの先が擦れたりしてとても落ち着かない。
それに、心なしか下半身がスースーして、嫌でも僕がノーパンでいる事を自覚してしまう。
気なっている事のもう一つは、彩音ちゃんのお尻だ。
彩音ちゃんも僕と同じようにジャージのズボンを穿いているが、普段なら、お尻にブルマのラインが浮かぶはずだが、今の彼女のお尻はブルマのラインが浮かぶ代わりにお尻の割れ目にジャージが食い込み、縦筋の皺を寄せていた。
彩音ちゃんもジャージのズボンを直穿きしているのだ。きっと、彼女も僕と同じように、違和感を覚えているに違いない。
その証拠に、何度もお尻を擦っていた。実を言うと、僕達がジャージのズボンを直穿きしている理由と彩音ちゃんが僕よりも前を歩いている理由は同じところに原因がある。
今からその事についてお話ししたいと思う。
■ 彩音編 ■
(なんだか、気になっちゃうな……)
私は下半身に覚える違和感に、心がソワソワして落ち着かない。
落ち着かないついでにお尻に触れると、直にお尻に触れているような手触りです。今、私はノーパンでブルマも穿かず、直にジャージのズボンを穿いています。
ジャージの直穿きをしているから、ジャージがお尻に食い込んでとても気になります。ケースケもジャージのズボンを直穿きしているから、私と同じように落ち着かないでいるに違いありません。
私はお尻の皺を伸ばすついでに後ろの方を振り向くと、ケースケが私の1メートルぐらい後ろを歩いていました。
私は1メートルほど後ろを歩いているケースケの顔を見ると、急に恥ずかしさがこみあげてしまい、ついつい、「もう、遅いよ。もっと早く歩かないと、置いてっちゃうぞ」とか、「ちょっと、近すぎるからもう少しゆっくり歩いてよ」と、心にもない事を言ってしまいます。
いつもなら、ケースケの隣か半歩前が私の特等席なのに、今日の私は素直にケースケの隣を歩けないでいるのです。どうして、素直になれないのか、その理由は私達がジャージのズボンを直穿きしているのと同じところに原因があるのです。
今から、その原因についてお話ししたいと思います……。
(2)
■ 彩音編 ■
閉会式が終わって観戦席に戻ると、担任の先生から体育大会の後片付けを明日の午前中にやる事を伝えられました。
後片付けが明日になったのは、雨が降っているのと、雨水に濡れて飛び跳ねた泥水に汚れた体操着のまま校舎内に入ると、廊下や教室が汚れてしまい、後片付けが大変になると言う理由からです。
授業の一部を体育大会の後片付けで潰れると聞いた私達は、少し得した気持ちになりましたが、当然ながら先生はそんな私達を快く思うはずもなく、「ふざけるな。授業が潰れて喜ぶバカがいるか」と、雷を落とされてしまいました。
ところで、水浸しの泥まみれの私たちが校舎内への立ち入りを禁止された事で、厄介な問題が生じたのです。その厄介な問題と言うのが、教室に置いてあるバッグをどうするかと言う事です。
ずぶ濡れのまま校舎内に入れば学校の中が汚れると言う理由で後片付けが明日に延期されたわけですから、汚れた体操着を着ている私達は校舎の中に入ることが出来ないのです。
校舎の中に入れないと言う事は、教室の中に置いてあるバッグを取りにいけない事になります
バッグの中には貴重品が入っているわけではありませんが、学校に来る時に着ていたジャージとか、お昼に食べた空のお弁当箱なんかが入っているし、それに、デリケートな物だった入っているのです。
第一、学生鞄としても使われているバッグですから、明日、学校へ行くにしてもバッグがなければ不便です。
「先生、教室に置いてあるバッグを取りに行きたいんですけど、どうすればいいのですか?」
学級委員長の宮内さんが手を挙げて質問すると、担任の先生は、
「その事だが、どうしてもバッグを取りに行きたいのなら、今から記念品のハンドタオルとビニール袋を渡すから、昇降口で着ているものを全部脱いで、脱いだものをビニール袋に入れて、記念品のタオルで身体の水気を取ってから校舎内に入れ」
と質問に答えました。先生の言葉を聞いて、男子からも女子からも、「え~」と言う不服の声が聞かれましたが、先生は、「文句があるのなら濡れたままの格好で帰れ」と、私達の不満を一蹴したのでした。
■ 恵輔編 ■
校舎に入るには、昇降口で着ているものをすべて脱がなければいけない。
先生は、「着ているものを脱げ」と簡単に言うが、プールの時間で水着に着替えたり、合宿で皆とお風呂に入ったりするだけでも恥ずかしいと感じるのに、女子が見ている前で丸裸になるのは言うほど簡単な事ではない。
昇降口で僕達がモジモジとしていたら、「お前ら、いい加減早く着ているものを脱げ。お前たちがグズグズしていると後がつかえるだろ。裸になりたくないのなら、とっとと家に帰れ」と僕たちを叱りました。
僕たち男子ですらそう思っているのに、女子の感じる恥ずかしさは僕たち男子以上かもしれないと思われがちだが、こういう時、僕たち男子よりも女子の方が大胆な行動をとる事の方が多い。
「もう、しょうがないな……」
先生の言葉にそう切り出したのは、大野さんだ。大野さんはクラスのムードメーカーで、女子の中でも中心的な女の子。
そんな彼女は、「どうせ脱がないといけないんだから、思い切って脱いじゃえ」と、クラスメイトの女子達に声を掛けると、べったりと肌にへばり付いた体操シャツを脱ぎだした。
大野さんが体操シャツを脱ぐと、茶色く汚れた白いブラが現れた。
「えへへへ」
真っ先に体操シャツを脱いだ大野さんの恥ずかしさはかなりのものであろう。ブラジャー姿になった大野さんは照れ隠しの笑みを浮かべながら、
「えい!!」
と、気合を入れてブラのホックを外してオッパイをさらけ出した。オッパイをさらけ出した大野さんは、
「ああああああ」
と声を上げながら地団駄を踏むように足をバタつかせると、その振動でオッパイが揺れた。顔を真っ赤にしながら羞恥のダンスを踊っている大野さんの姿を見ていると、僕の下半身がムクムクと大きくなり始めたが、まだ、これは序の口である。
大野さんはブルマに手を掛けるとゆっくりとブルマを下し始めた。水を含んで花紺色から藍色に変色したブルマは見るからに重そうである。
そんな水気を含んだブルマを下すと、ブラジャーと同じように、茶色く汚れた白いパンツがブルマの下から現れた。
大野さんの下半身を覆っているパンツも水気を含んだせいか腰回りにピッチリとへばり付いて、肌の色とアンダーヘアが透けていた。
「先生、やっぱり、これも脱がないといけないですよね??」
パンツ一枚になった大野さんは、照れながら先生に訊くと、先生は、「当然だ」と言いたげな顔をしながら頷いた。先生の返事を見た大野さんは顔を真っ赤にしながら最後の一枚を脱ぐと、恥ずかしそうにしながらお腹をさすった。
大野さんが全裸になると、女子達も大野さんに続けとばかりに濡れた体操着を脱ぎ始めた。僕たち男子とは違い、女子達は固い団結力によって結ばれているのだ。
一人だけを恥ずかしい思いをさせるわけにはいかない。きっとそんな気持ちが働いたのであろう。濡れた体操着を脱いで次から次へと裸になっていく女の子達。
惜しげもなく自分たちの裸をさらけ出していく女子の姿を見た先生は、
「女子に負けてどうする」
と、女子達とは違い、勇気の出せないでいる僕たち男子を呆れた顔をしながら見ていた。女子達が脱いでいるのにいまだに服を脱げないでいる僕たちは、先生の言葉に恥じ入るのと、女子達の行動力に圧倒されるばかりであった。
(3)
■ 彩音編 ■
(大野さんは凄いな)
先生から、「体操着を脱いで裸にならないと教室に入れさせないぞ」と言われると、大野さんは、「どうせ脱がないといけないんだから、思い切って脱いじゃえ」とか言って、真っ先に体操着を脱いだのです。
私にはそんな勇気がありません。プールの時間や合宿で皆とお風呂に入るのだって恥ずかしいと思うのに、男子達が見ている前で裸になるなんて、とてもじゃないと出来るものではありません。
だから、大野さんの行動力に驚かされるばかりですが、彼女だって裸なんかになりたいはずがありません。
大野さんはクラスのムードメーカーです。元気いっぱいの大野さんが真っ先に裸になれば、私達が勇気付くと思って、真っ先に裸になったと思うのです。
その証拠に、顔を真っ赤にしながら落ち着きなく足をバタつかせている大野さんの姿を見ていると、裸になりたくないという思いと、大野さん一人だけ恥ずかしい思いをさせたくないと言う思いが心の中で激しくせめぎ合うのです。
(私も早く脱がないと……。でも、でも)
私は自分の気持ちとどう折り合いをつけようかとソワソワしていると、一人、またひとりと服を脱ぎ始めたのです。茶色くなった体操着を脱ぐと、体操着と同じように茶色く汚れた下着姿になっていくクラスの女の子達。
私はそんな皆の姿を見ていると、恥ずかしがっている場合じゃない。私も皆と一緒に脱がないといけないと言う気持ちに駆られてしまいました。裸になるのが恥ずかしいと言う思いよりも、皆と一緒じゃないといけないと言う思いの方が強くなったのです。
それは、私だけではなく、クラスの女子全員の気持ちでもあるのです。だから、皆恥ずかしいのを我慢して裸になるのです。
男子たちはそんな私達の姿を見て、きっと、女子達は団結力があるなと思うかもしれませんが、女の子と言うのは、皆と一緒じゃないとダメなのです。それが、男子の目には女子の結束力の硬さとか団結力の強さに見えるのでしょうね。
■ 恵輔編 ■
頬を赤らめて裸になっていく女子達。中にはよっぽど恥ずかしいのか、身体中真っ赤にしている子もいる。
茶色く汚れた体操シャツと、白い上下の下着。それに、水気を含んで藍色に変色したブルマをビニール袋に仕舞うと、女子達は記念品にもらったハンドタオルで身体の隅々をまで拭き始めた。
髪、腕、脚、乳房の下や腋の下。それに、股の間……。
(女の子って、お風呂に入るときはこんな風に身体を洗ったり拭いたりしているんだ)
タオルで身体に付いた水気を拭き取る女子達の姿に、日ごろでは絶対に見ることの出来ない女子達の日常を垣間見た思いがしたのであった。
Written by のりぞう.
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