書道教室 > 見学・入室

<あ~、なんか懐かしいな。私もよくお尻叩かれてたな~>

私は、小2の途中から小6の終わりまでの四年半の間、近所の書道教室に通っていました。そこは、いわゆるスパルタ教育をしているところで、言うことを聞かなかったり、悪いことをすると、お尻叩きをするところでした。

大学生になった私は、そこでアルバイト講師としてお手伝いをしています。久しぶりに会った先生は、相変わらず、子供たちのお尻を叩いていました。

<結構痛いんだよな、アレ。恥ずかしいし>

私は、みんなの前で、お尻丸出しでお尻叩きを受けている子を見ながら昔のことを思い出していました。



「え? お習字教室? なにそれ? どんなところ?」

私は、母から「お習字教室に通うことにしたからね」と言われたものの、お習字教室が何なのかよく分からないでいました。

「楽しいの? それ」

「うん。楽しいというか、字がお上手になるように練習するところ」

「へ~」

私は、あっそう、という感じで聞き流していました。


「行くよ。千秋。遅刻したら大変だから。早く準備しなさい!」

私は、母にそう言われたものの、ダラダラと着替えて、母に叱られながら、やっと靴を履きました。

「いい? 千秋ちゃん。お願いだから、先生の前では、いい子にしてるんだよ」

教室に行く途中、母は私に言いました。


教室に着くと、すでにみんながいました。知らない子もいたけど、同じクラスの子や、学年は違うけど同じ学校で顔は知っている子がいたので、少しホッとしました。

<あ、知哉くんだ!>

同じクラスで、隣の席の知哉くんがいたので、私は手を振りました。

<あれ? 無視?>

知哉くんは、こっちをチラチラ見ているものの、手を振って答えてはくれませんでした。

私はそのときになって初めて、教室全体を見渡しました。その教室は、畳が床に敷いてあって、その上に二人用の机がいくつも並べられていました。みんな、畳に正座をしていて、お行儀よく座っていました。先生も、みんなの前で正座をしていました。

私と母は、今日は見学だったので、邪魔にならないように、教室の端に座りました。

「こら! 千秋。ちゃんと正座して」

私は、正座が嫌だったので、体育座りをしようとしたら、母が小声で注意をしました。私は嫌々正座をしました。

正座をしたとき、あることに気がつきました。

<あ、何であそこだけ……>

教室の床は、畳でいっぱいなのに、一部分だけ、ちょうど先生のいるすぐ横の辺りだけ、板の間になっていました。

「ねぇ、ママ。あのさ……」

私は、母に聞こうとしました。

「シッ! 静かにしてて、千秋!」

母は、また耳元で、小声で注意しました。


私は我慢して、静かに正座をしていました。こんなこと初めてです。

学校の授業でも、45分間が長いし、じっとしているのは退屈です。私は、外でみんなと遊んだり、体を動かすのが好きです。

飽きてきた私は、手遊びをしてしまいました。足もしびれたので、今は、ペタンとお尻を畳につけています。

先生が、たまにコッチを見るので、そのときはドキッとするけど、私は気にしないようにしていました。でも、母がしつこく注意してきます。

「ママ~。あのね、……」

と言った瞬間でした。

「コラ! そこ!」

先生の大きな声が聞こえたので、私は自分が注意されたのかと思って、びっくりしました。おそるおそる先生のほうを見ると、先生は知哉くんの方を見ていました。

<あ~よかった。自分じゃなかった……>

先生に呼ばれた知哉くんは、立ち上がって、先生の横に行きました。すると、知哉くんは、先生の横に正座をしました。

そこに畳はなく、板の間でした。

<そのための板の間だったのかな。板の間に正座なんて痛そうだな……。かわいそう、知哉くん>

先生に叱られる時には、畳の上ではなく、あの板の間に正座するようです。


先生は、知哉くんの前に正座をしていて、知哉くんとお話をしています。よく聞こえませんでしたが、たぶんお説教だと思います。

<めずらしな。初めて見たかも……知哉くんが、叱られてるとこ>

私は、学校でも家でもよく叱られていました。教室の前で、みんなの前で先生に叱られたこともあります。

でも、私が知っている知哉くんは、すごくいい子なので、先生に叱られたことなんてありません。その知哉くんが、みんなの前で板の間に正座をして、先生のお説教を受けています。

<こわい先生なんだ……>

私は、自分が足を崩していたことに気がついて、あわてて正座をしました。

しばらくすると、知哉くんが立ち上がりました。お説教が終わったのかと思ったら、知哉くんは先生の横に立って、それから、先生のももの上に覆いかぶさるように横たわりました。

<ん? 何してんの知哉くん>

先生は、知哉くんを自分のももの上に乗せると、知哉くんのズボンに手をかけました。

<え? まさか……>

なんと、先生は、知哉くんのズボンを脱がし始めました。知哉くんの白いブリーフパンツが見えました。

<これって、お尻ペンペン……>

私は、幼稚園の頃に、お尻ペンペンを受けたことがありましたが、小学校に上がってからは受けたことはありませんでした。

先生は、知哉くんのズボンをひざの辺りまで下ろしたあと、さらに、パンツに手をかけました。

<うそ……>

先生は、ためらうことなく、知哉くんのパンツを脱がせます。すぐに、知哉くんのお尻が見えました。

私は、見ちゃいけないのかと思って、お尻から目を離しました。みんなの方を見ると、みんなはきちんと正座をしたまま、お習字の練習をしていました。

でも、やっぱり気になるのか、何人かの人は、チラチラ知哉くんと先生の方を見ていました。


パシッ! 「ひとつ。お尻叩きのお仕置き、ありがとうございます」

音がしたので、知哉君の方を見ると、お尻ペンペンが始まっていました。

パシッ! 「ふたつ。お尻叩きのお仕置き、ありがとうございます」
パシッ! 「みっつ。お尻叩きのお仕置き、ありがとうございます」
パシッ! 「よっつ。お尻叩きのお仕置き、ありがとうございます」
パシッ! 「いつつ。お尻叩きのお仕置き、ありがとうございます」

五回のお尻ペンペンを受けた知哉くんのお尻は、少し赤くなっていました。

立ち上がった知哉くんは、しかし、なかなかパンツを上げません。すると、先生が教室の隅の方を指差しました。

知哉くんは、ズボンとパンツをひざにためた状態で、赤くなったお尻を出したまま、教室の隅に歩きづらそうに移動しました。

教室の隅に着くと、知哉くんは、壁のほうを向いて、ひざ立ちの状態になりました。そして、うでを上げて、手を頭の後ろで組みました。

みんなからは、知哉くんの赤くなったお尻が丸見えでした。


私は、こんなところに通いたくありませんでした。でも、教室が終わってから、先生と話をしている母は、「ぜひ、うちの子もお願いします」と言って、先生に頭を下げていました。

<え~。私こんなの嫌だよ。ずっと正座だし、叱られるし、お尻ペンペンかもしれないし……>

しかし、先生と母との会話に、私が入る隙はありませんでした。家に帰ってから、母と言い合いになりましたが、結局、次の週から通うことになってしまいました。

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